2022年7月に大阪の不動産管理会社へ6000万円で売却された日本バプテスト連盟の天城山荘(静岡県伊豆市)が、日本オリベットアッセンブリー教団(尾形大地教団議長)の新たな教団本部として利用されることが12月27日、同教団のサイトで公表された。
日本オリベットアッセンブリー教団は「アメン教団」「あいのひかり教団」「東京ソフィア教会」と改称を繰り返し、2018年から現在の名称を名乗っており、いずれも米国に本部を置く「ワールド・オリベット・アッセンブリー(WOA)」の創設者である張在亨(ジャン・ジェヒョン)氏(ダビデ張)と深い関係を持つ。
教団は公式サイトで、「このたび日本オリベットアッセンブリー教団は、主の恵みによって、以前日本バプテスト連盟天城山荘であった土地建物の賃貸借契約を不動産開発会社と締結し、教団本部を静岡県小山町から同県伊豆市の同施設に移転いたしました。日本の諸教派・諸教団の皆様には、これからも同施設が主のご用のため、豊かに用いられますようご加祷いただければ幸いです」と報告。本部住所もすでに旧・天城山荘の住所へと変更されている。
これに先立つ12月23日から26日まで、教団本部となったばかりの山荘内で「アジア国際クリスマス修養会」を開催し、日本国内とアジア各国から約250人が参加したとも伝えている。
不動産管理会社から天城山荘を買い上げたのは、教団本部があったとされる静岡県小山町に拠点を置く「Deoworks株式会社」。代表者の久林秀幸氏は、教団の伝道師とみられる人物。同社のホームページによると「デオワークスグループは米国を本拠地として、マーケティング支援、デザイン、イーコマース、輸出入、家具製造業、ホスピタリティ、建設などの事業」を手がけている。
ダビデ張氏は1972年から1998年にかけて、旧統一協会の幹部信者として活動した後、大韓イエス教長老会合同福音を創設し、キリスト教の一グループを標榜して宣教活動を行っている。日本基督教団は、かつてこのグループに所属していた元信者らの証言や関連する名誉棄損裁判の判決を鑑み、2018年に総会議長名で「キリスト教として同一の線に立つことはできない」と判断した2006年の総会議長声明を再確認し、距離を置くことを表明した。
同グループはこれまで、「クリスチャントゥデイ」「ベレコム」「財経新聞社」などの教会・団体として活動しており、過酷な集団生活や無償労働、消費者金融からの借り入れを強いるなど、その手法が問題視されてきた。