7月10日に投開票が行われた第26回参院選は、11日未明にすべての議席が確定した。自民党が単独で45、比例代表で18の合わせて63議席を獲得し、改選議席125の過半数を確保する結果となった。また、改憲に前向きな自民・公明両党と日本維新の会、国民民主党の4党の獲得議席は93議席となり、憲法改正の発議に必要な参議院全体の3分の2を上回った。
今回の選挙戦では、計7人のクリスチャンが立候補し、そのうち、比例代表に日本維新の会から立候補した金子みちひと氏(51)と、自由民主党から立候補した山谷えり子氏(71)が当選を果たした。
維新の新人として出馬した金子氏は横浜市出身。東京大学法学部卒業後、1992~98年まで外務省条約局、在スペイン日本大使館などに勤務。98年11月より宗教法人グッド・サマリタン・チャーチの牧師を務め、2004年より光の子どもクリスチャンスクール(フリースクール)の副校長、10年より社会福祉法人グッド・サマリタン理事長、13年より単位通信制の相生学院高等学校猪名川校の校長をそれぞれ務めた。
選挙期間中は、憲法問題や、経済問題など維新の政策に沿いながらも、教育無償化、待機児童対策など子育支援を前面に打ち出した。「福音派」の牧師でもある金子氏は、当確直後、「主の御名を賛美致します。 当確が出ましたのでお知らせ致します! 沢山のお祈りとご支援をありがとうございました これからが本番という、身の引き締まる思いです。 地の塩として歩めるように、引き続きお祈りください! 」とツイートしている。
主の御名を賛美致します。
当確が出ましたのでお知らせ致します!沢山のお祈りとご支援をありがとうございました
これからが本番という、身の引き締まる思います。
地の塩として歩めるように、引き続きお祈りください!
よろしくお願いします。金子みちひと
— 金子みちひと (@kanekomichihito) July 10, 2022
一方山谷氏は、カトリック信徒。聖心女子大学文学部卒業後、出版社勤務、サンケイリビング新聞編集長、ニュースキャスターやテレビのコメンテータなどを経て、2000年衆議院議員初当選。(元)国家公安委員長・拉致問題相、首相補佐官を歴任。参議院議員には、04年に自民から比例区で立候補して以来、4回目の当選となる。今回の参院選の争点として、第一に憲法問題を挙げ、憲法9条のあり方については、戦争の放棄や戦力不保持を定めた1、2項を維持したうえで、自衛隊の根拠規定を追加するとしている。先月、LGBTをめぐる記述で問題視された冊子を配布した神道政治連盟にも深く関わっている。
他に、落選を余儀なくされたクリスチャンの候補者は以下の5人。
・栗下善行氏(39)、比例代表で立憲民主党から立候補。元都議会議員。
・髙崎圭吾氏(37)、比例代表でゴボウの党から立候補。イスラエル親善大使。
・ローレンス綾子氏(52)、宮城選挙区から立候補。プロテスタント教会牧師。参政党。
・服部良一氏(72)、東京選挙区から立候補。社民党幹事長、(元)衆議院議員。
・中曾千鶴子氏(60)、兵庫選挙区から立候補。カトリック信徒、元川西市市議会議員。NHK党。