ロシアによるウクライナ軍事侵攻に抗議し、平和を求める声が相次いでいる。
日本宗教者平和協議会は2月24日の声明で、ロシアの軍事行動は国連憲章に明確に反すると述べ、「領土拡張など軍事力で現状を変更することは国際社会で絶対に許されません」と主張。核兵器の使用とその威嚇につながるいかなる行動も行わないよう強く求めた。
日本基督教団西中国教区(小畑太作総会議長、小野輝宣教委員会委員長、月下星志社会部委員長)は27日、ロシア軍によるウクライナ侵攻の即時停止を求める声明を発表。ロシア政府に対してウクライナ政府との対話に応じるよう求めるとともに、日本政府には、国際社会に対して対話と外交による平和的解決を働きかけるように要請した。
日本バプテスト教会連合(倉嶋新理事長)は3月1日、「平和を求める祈り」を発表し、痛みと苦しみの中にある人々と平和のために祈る世界のキリスト者と連帯することを表明。「ウクライナとロシアに平和の道を示してください」「私たちを、聖霊によって一致させ、和解の福音に生きることができますように」と祈った。
キリスト友会東京月会教務委員会は2日、「ウクライナの平和を望みます」と題する文書を発表。ウクライナの人々が一日も早く穏やかな日常に戻れるよう願うとともに、ロシアによる無謀な戦争拡大を懸念し、「核兵器の使用は絶対に許されません」と訴えた。
日本ナザレン教団は4日、日本ナザレン国際援助委員会(JNCM、江上環委員長)による「ウクライナ・ナザレン教会のための祈りを」という2月26日付の文書をホームページで公開。ウクライナやクリミアに17~19のナザレン教会が存在していることを紹介し、同じナザレン教会に属する兄姉として祈りを共有し、キリストにある平和を表明することを呼び掛けた。
在日大韓基督教会(中江洋一総会長)は4日、「ロシアのウクライナ侵攻に強く抗議いたします」との声明を発表し、「人々の間に対立を煽るすべての態度を否定します」と強調。このたびのロシアの武力によるウクライナ侵攻を「侵略戦争」であるとし、ロシア政府とプーチン大統領を糾弾した。そしてウクライナ国民と、ウクライナおよびロシアの兵士たちの命が救われることを望み、国際社会が団結して和解を推し進める支援と配慮に力を注ぐことを求めた。
日本バプテスト連盟「憲法改悪を許さない私たちの共同アクション担当者会」は、11日の声明「わたしたちは日本国憲法第9条を堅持します」において、ロシアの軍事侵攻を非難し、軍の撤退と戦争の中止を訴えるとともに、憲法9条を堅持し、憲法9条に示されている平和への理念を世界の国々に広げて行くことを表明。「正義の『戦争』などはないし、『戦争』を起こす正当な理由などありません」と強調した。
日本基督教団北海教区(原和人総会議長)は12日、「ロシアのウクライナ侵攻に関する日本政府の『防衛装備移転三原則』運用方針改定に対する抗議と要請」を岸田文雄首相に送付した。政府がロシアの軍事行動に抗議して経済制裁を発動し、難民のために医療チームの派遣や生活物資の支援をしていることに賛意を表明。一方で、「防衛装備移転三原則」で定める「防衛装備品」に当たる防弾チョッキやヘルメットを、「三原則」の運用指針を改定してまでウクライナに無償提供することに、強い危惧の念を示した。「三原則」の適用・運用には、より慎重で自制的な判断が求められるとし、「持ち回り形式」による国家安全保障会議の大臣会合での運用指針改定の決定は、「最初から『答えありき』の乱暴な取り扱い」だと主張。また、国際的な理解では防弾チョッキやヘルメットも「兵器」であると述べ、今回の運用指針の改定は白紙に戻すべきだと訴えた。
日本バプテスト連盟性差別問題特別委員会は14日、ロシア政府に対し「ウクライナにおけるロシア兵による性暴力を含む戦闘停止を求める声明」を発信。「軍隊・兵士に追い詰められ、精神的、身体的苦しみ、痛みのなかにある力なきものへの性暴力は究極の虐待」であるとし、「たとえそれが個人による戦時の犯罪であったとしても、組織としてのロシア軍、ロシア連邦政府と無関係ではなく、その責任は免れない」と述べ、ロシア軍の即時撤退を求めた。