イギリスのタイソン・フューリー選手は、アメリカの前王者デオンテイ・ワイルダー選手との決戦で、世界ヘビー級(WBC)タイトルを防衛した10月9日、神をたたえた。BTスポーツの取材に対しフューリー選手は、ヘビー級ボクサーは4ラウンドで負けそうになった自分に戦い続ける力を与えてくれたのはイエスだったと語った。「クリスチャン・ワールド・ニュース」が報じた。
「まず、救い主イエス・キリストに感謝したい。偉大なるイエスのみ名によって」と述べ、「私は傷ついた。ワイルダーは強いパンチを繰り出すタフな男だ。しかし私は、何発か大きな打撃を与えた。私の救い主は今夜、私を立ち上がらせ、神に栄光を帰させた」と続けた。
また、「ジーザス、王は来る」と刻まれた帽子をかぶっている姿も見られた。
今回の熱戦は、多くの人々が予想した以上に拮抗していたが、依然大方の予測通り、無敗の王者としての座を守り抜いた。
20カ月前、一方的な試合でWBCチャンピオンのベルトを奪われたワイルダー選手は序盤から攻撃を仕掛け、ジャブを使って体格のいいフューリー選手に強力な右を放った。フューリー選手は序盤の猛攻撃を切り抜け、第3ラウンドにショートアッパーでダウンさせたが、第4ラウンドにはワイルダー選手が反撃に転じ、至近距離から頭部への打撃でフューリー選手を2度ダウンさせた。
この試合に勝利したことで、初戦が引き分けに終わり、2戦目はフューリー選手優勢だったことから、ライバル同士の対戦において3戦中2戦を制したことになる。
「デオンテイ・ワイルダーは、トップ・ファイターだ。私に本気でぶつかってきた。私は常に、自分が世界一で彼は2番目だと言ってきた」
「私は愛と敬意を表しに行ったが、彼はそれを返そうとはしなかった。それが彼の問題だ。神が彼の心を和らげてくれることを祈る」とフューリー選手は加えた。
今年はじめ、フューリー選手とその妻パリスさんには女児が誕生したが、集中治療室に入れなければならなかった。家に戻るまでの2週間を彼女のそばで過ごしたが、自身の体調は良好だっと強調した。
「私を信じてほしい。いざとなれば必ず成果を上げられる」とフューリー選手。今後の活躍から目が離せない。