「持続可能な教会会計」オンライン相談会 キャッシュレス献金など提案

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コロナ禍において、献金の集め方や、教会財政をどのように維持するかについて課題を抱えている教会も少なくない。2月12日に開催されたオンライン無料相談会「コロナ禍における持続可能な教会会計」(キリスト新聞社主催)には、教派を超えて会計役員や牧師など約80人が参加し、教会の運営状況や水光熱費の削減、献金のキャッシュレス化といった具体的提案についても話し合われた。

ゲストの一人、古賀博氏が牧会する日本基督教団早稲田教会(東京都新宿区)は、昨年3~7月まではインターネット配信のみで礼拝を行い、2度目の緊急事態宣言が発令されるまでは誕生月の信徒のみを教会へ招き、オンラインと併用で礼拝を行うなど柔軟に対応してきた。新型コロナウイルスの影響を鑑み、赤字予算を立てていたが、多くの信徒が郵便振替や銀行振り込みなどで献金をしており、実際は昨年を上回る献金がささげられたという。

「信徒の皆さんは、このままでは教会がなくなってしまうという危機感からささげてくださったのではないかと思っています。ただ、この状況が常態化する中で、今年も同じように収益があるとは考えにくいので、もう少し予算を絞り込む必要があると感じています」

また、日本基督教団東中野教会(東京都中野区)牧師の浦上充氏もこう語る。「私たちも現在は一般的な礼拝はとりやめ、YouTubeでのライブ配信や説教原稿の郵送などさまざまな工夫をして礼拝を行っています。献金用に郵便振替用紙を送付していますが、銀行振込や、献金袋に入れて郵便受けに投函される方もいらっしゃいますね。見込み段階ですが、月定献金は前年度の15%増、席上献金は25%減になるのではないかなと思っています。YouTubeを通して初めて教会につながってくださった方も多く、新たなプラットフォームが形作られています。これを今後、どのように席上献金につなげていくかが課題ですね」

この2教会のように、献金額が前年度よりも増えたという教会は少なくないが、オンライン配信のための機材や飛沫防止のアクリルパーテーション設置など、新たな設備を導入するための経費がかさんでいるケースも多い。

新電力事業を手がける「株式会社アイキューフォーメーション」代表の岩瀨喜保氏は、身近な光熱費を見直してみてはと提案する。「弊社では、土日の電気使用量が多い教会向けに、平日よりも土日の電気料金が割安になる商品(神サポ電気プラス)や、個人向けに月々の電気料金の4%が所属教会に寄付される『寄付電気』(神サポ電気)をご提案しています。これまでに国内50軒超の教会が導入していて普段の電気の使い方にもよりますが、料金プランを切り替えるだけで7~15%の削減につながっています」

また、東中野教会のように特定の教会に所属していないクリスチャンや、ノンクリスチャンがオンライン礼拝に参加するケースも増えており、献金したいがどうしたらいいかわからないという声も聞かれる。株式会社トビライズの後宮嗣(うしろく・つぐ)氏が現在開発を進めているのが、献金のクレジットカード決済代行サービス「キャッシュレス献金.com」だ。サイト上に教会の情報を登録するとユーザーは献金したい教会の名前を検索し、フォーマットから名前やクレジットカードの情報を入力するなど、簡単な操作で献金が可能だという。

「米国のシステムを活用したサービスで、決済時に3.6%の手数料が引かれますが、セキュリティ面でも安全性が高く、136カ国で導入されているものです。母教会への献金はもちろんですが、会堂を建て直す際の特別献金や、被災地の教会への支援などさまざまな形で利用できると思います」と後宮氏。「キャッシュレス献金.com」は5月にリリース予定。詳細な料金形態は未定だが、初期費用無料で、安価なサブスクリプションプランを検討しているという(問い合わせは同氏=cl.kenkin.info@gmail.com=まで)。

キャッシュレス化が進む一方で、未だに抵抗感を持つ人や、献金は神へのささげものだから現金であるべきだと考える人も多いが、海外では教会献金のキャッシュレス化が進んでおり、国内でも京都・東本願寺や、日光の二荒山神社や輪王寺ではすでにキャッシュレス決済のシステムを導入している。

トライアルで本サービスを導入した日本基督教団牛久教会(茨城県牛久市)牧師の金子敏明氏はこう語る。「トライアルを始めてからまだ教会員からの献金はありませんが、想定内です。何が狙いだったかというと、SNSなどで私のことを知ってくださった方の愛に期待したんですね。実際に、たまにYouTube礼拝に参加してくれている友人からの献金がありました。クリスチャンではない方の中にも、教会を支えたいという気持ちがある方がいらっしゃいます。本当にありがたいことですし、教会としても受け入れる準備が必要だと感じています」

時代が変われば、常識も変わる。新型コロナウイルスは、我々にこれからの教会のあり方を示しているのかもしれない。

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