しかし、兄弟たち、あなたがたは暗闇の中にいるのではありません。ですから主の日が突然襲うことはないのです。
テサロニケの信徒への手紙一5章4節(参照箇所同書5:1〜11)
おそらくテサロニケの教会の人々はキリストの再臨が何時来るのかとの不安を感じていたのでしょう。パウロは、主の日、つまりキリストが再び来てくださる日は、何時であるか分からないが、しかし突然やって来ると言っているのです。
しかし、パウロは、「兄弟たち、あなたがたは暗闇の中にいるのではありません。ですから主の日が突然襲うことはないのです」と言います。キリストの再臨の日は、すべて造られたもには終わりがあることを告げ(3節)、すべてが新しく完成される時です(33節)。パウロが理解するキリストの日はそのような意味をもつ日でありました。
その日からは誰も逃れることはできないが、「あなたがたは暗闇の中にいるのではありません」と言います。すでにキリストのものとされているからです。キリストが望まれることが終わりに実現すると信じてよいのだと勧めます(24節)。
終末信仰は、人間がこの地上を生きるにあたって大きな慰めになるものです。それがないなら、生きているときの営みが未完のまま空しく終わることになるでしょう。