見よ、わたしはお前に立ち向かうと万軍の主は言われる。わたしはお前の裾を顔の上まで上げ、諸国の民にお前の裸を、もろもろの王国にお前の恥を見せる。
ナホム書3章5節(参考箇所同書2章1〜3章19節)
ナホムは、アッシリアの都ニネベの陥落(前612年)を神の審きの結果とし、罪を審く神の厳しさをナホム書に記しました。
引用の聖句は、ニネベの罪が審かれるさまを透して、罪は神の前にどのように明らかにされるかを表わしたものです。
神は、罪を徹底して罪を裁かれます。アッシリアの都ニネベは、その繁栄の様を豪華な衣装に身を包んだ遊女のようでありました。彼女はその装いをもって他国の人々をたぶらかし、偽りの顔を見せてきました。その偽りの繁栄は今や仮面が剥ぎ取られて、真実が明らかにされねばならないのです。罪の真実は、最も人に見せたくないところに隠されているのであり、恥ずかしいところにあります。その罪の真実を明らかにするため、神は「わたしはお前の裾を顔の上まで上げ、諸国の民にお前の裸を、もろもろの王国にお前の恥を見せる」と言われます。しかしながら、そこは「他国民を淫行によって虜にした」(4節)ところでもありました。最も人を虜にしたところが、最も恥とされる、神が罪の真実を暴れる仕方であることを、このナホムの言葉は教えるものです。