あなたの御言葉は、わたしの道の光、わたしの歩みを照らす灯。
詩編119編105節(参考箇所詩編119編105〜112節)
成熟した人格の持ち主は、さまざまな人生経験を包括し統合する生き方ができるといわれます。人生に順風満帆の日々が続けば、それに越したことはありません。けれども挫折を体験することがあり、愛する者を突如奪われることがあり、思わぬ不幸に泣き、意に添わぬことをしなければならぬことも珍しくありません。
しかしながら、どのような運命や境遇が待ち受けていようと、自分の人生はだれも代わって生きてはくれません。こうなったのは、親が悪い、世間のせいだと当り散らしたところでみじめになるのは結局自分です。自分の人生は自分の責任で生きる、それが本来の人の生き方です。
そのためには、良いこと悪いことがないまぜに起る人生体験を包み込んだり、統合したりする生き方がなければなりません。そのような生き方を身に付けるためには、自分の外から人生を判断し、どのように生きることが最も適切であるかを教える道しるべが必要です。詩編の作者は、これを神の言葉に求めました。神の言葉は自分の外にあって、人生の道筋を照らしてくれるからです。