イエスに見出したキリスト教教育の原点
〈評者〉小池茂子
お互の心が内に燃えたではないか
エマオ途上でのできごと
森田美千代著
四六判・254頁・定価2200円・教文館
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本著は大学教育の場をキリスト教宣教の場として捉え、若い学生たちへ福音を伝えることを自らの使命とし、それを全うした一人の学者・教育者の証しといえる。著者は、国際基督教大学大学院を経て、米国のドルー大学神学部、同大学大学院に学び学位を取得したキリスト教教育、ホーレス・ブッシュネル研究の第一人者である。本書では二〇二一年三月に聖学院大学大学院客員教授として職業生活を終えたことを機に、自らの人生を総括するごとく、長きにわたる大学人としての生活とそこにあった人との出遭いや教え、ライフワークとしてきたブッシュネルのキリスト教教育論が紹介されている。