アメリカ・キリスト教入門
大宮有博著
A5判・294頁・定価2860円・キリスト新聞社
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知っているべき、でも知らなかった
─大きな流れ・決定的な出来事・隠れた事情
〈評者〉藤本 満
アメリカがキリスト教国であることを知らない人はいないであろう。しかし、それがヨーロッパのキリスト教とどのように異なる発展を遂げてきたのか、その建国の精神、領土の拡大、移民文化、富の蓄積、教育、格差社会、政治、戦争、映画を含めた文化に至るまでキリスト教の影響力を把握することは、一般の私たちには困難である。一つの国でありながら、各州に法制度があり、リベラルと保守が過激なまでに対立する。それぞれがキリスト教的根拠を持っている。そのキリスト教が多種多様であるので、私たちは容易に理解できるものではない。近年で言えば、トランプ前大統領の背後にいた「白人福音派」とはどのようなグループなのか。トランプ陣営はどのように彼らの票を巧みに取り込んだのか。そんなことまで本書は教えてくれる。