「今年の漢字」は「災」、聖書では

 

2018年の世相を漢字1字で表す「今年の漢字」が「災」と決まり、日本漢字能力検定協会(京都市東山区)が12日、清水寺(同区)で発表した。「災」が選ばれたのは、2004年に続いて2度目。

11月1日から12月5日まで全国から募集した結果、応募総数19万3214票で、1位の「災」は2万858票を集めた。その理由は、大阪北部地震や西日本豪雨、北海道地震などの自然災害に加え、スポーツ界のパワハラなど人災が相次いだこと。2位は「平」の1万6117票、3位は「終」の1万1013票で、以下、4位「風」、5位「変」、6位「暑」、7位「大」、8位「最」、9位「新」、10位「金」、11位「成」、12位「米」、13位「震」、14位「退」、15位「天」、16位「水」、17位「雨」、18位「台」、19位「力」、20位「楽」と続く。

「今年の漢字」は日本漢字能力検定協会が1995年から毎年公募しており、去年は、北朝鮮によるミサイル発射が続いたことなどにより「北」が選ばれた。

マタイによる福音書11章21節(口語訳)

ちなみに、新共同訳聖書で「災」を検索すると365節ヒットし、「災害」「災い」という言葉が出てくる。旧約聖書では出エジプト時の10の災いが有名。新約では、イエスが「(お前は)わざわいだ」(マタイ11:21など、口語訳)という言葉があり、新共同訳では「お前は不幸だ」となっていたのが、新しい聖書協会共同訳では「災いあれ」になった。

雑賀 信行

雑賀 信行

カトリック八王子教会(東京都八王子市)会員。日本同盟基督教団・西大寺キリスト教会(岡山市)で受洗。1965年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。90年代、いのちのことば社で「いのちのことば」「百万人の福音」の編集責任者を務め、新教出版社を経て、雜賀編集工房として独立。

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