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◆1804年12月2日 ナポレオンの戴冠式
パリのノートルダム大聖堂で、ナポレオン・ボナパルトのフランス皇帝としての戴冠式が行われました。戴冠式では通常、ローマ教皇から皇帝と王妃が冠をかぶせてもらうのがしきたりでしたが、ナポレオンは王妃ジョセフィーヌに、自ら冠を与えました。これはつまり「教皇なんて俺は気にしないぜ!」と言うナポレオンの意思表示だと言えます。
古今東西、新たな権力者は旧権力を嫌います。源頼朝も足利尊氏も織田信長も徳川家康も皆、最初は天皇家を錦の御旗に掲げましたが、自らが権力を得るとないがしろにし始めました。足利家なんかは自らも北条家にないがしろにされてしまいましたけれど。しかし、驕(おご)れる者久しからずとはよく言ったもので、そんな権力者の時代はいずれも終わりを迎えています。一方でローマ教皇の権威は時代にしたがって変化はしつつも、失われることはありませんでした。
それではまた明日。

MARO 1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。 10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。
著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)2022年3月15日発売。