【今日は何の日】1978年11月18日 「人民寺院」の事件

主の御名をあがめます。

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◆1978年11月18日 「人民寺院」の事件

「人民寺院」はアメリカで発祥した「キリスト教系」カルト宗教で、1978年のこの日、ガイアナに教団が開拓した街、ジョーンズタウンで教祖ジム・ジョーンズと信者あわせて900人以上の大量殺人(集団自殺)が起こりました。カルト宗教の起こした事件の中でも史上最悪な結果を招いたものの一つです。

ジョーンズは「資本主義国に生まれれば罪を避けられない。しかし社会主義国に生まれれば罪にまみれずにすむ」と、宗教と社会主義を融合させた独自の教義を立てて活動しました。やがて、聖書自体を否定するようになり、そして他の多くのカルトと同じように自らをイエス・キリストや仏陀の生まれ変わりであるとしました。また、レーニンの生まれ変わりも自称したようです。その一方で「宗教という阿片から人々を解放するために宗教を使った」とか「無神論者であった」との証言もあります。

彼の最後の演説テープには「我々は自殺するのではない。この非人道的な世界の状況に対抗するために革命的自殺という行動を行うのです」

この事件やオウム事件などによって「宗教は怖い、危険だ」という認識が広まりましたが、「このような破滅的な出来事を起こした宗教団体は人民寺院やオウム真理教も含めて5つしかない」という主張もあります。いずれにせよ、カルトからはしっかりと身を守ることが必要です。カルトを見分ける基準は「教義が正しいか否か」も大切ですが、それよりも「個人崇拝」「人権侵害」「違法行為」そして「搾取」です。これらが生じている団体からは、それが宗教団体であれ他の団体であれ、距離を置くことが必要です。

それではまた明日。
主にありて。

横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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