福音派の代表的な日本同盟基督教団、諸教会の状況把握に乗り出す オンラインでの聖餐は控えて

 

福音派の代表的な教団である日本同盟基督教団の新型コロナ・ウイルス感染症対策本部(本部長:朝岡勝理事長)は17日、「新型コロナ・ウイルス感染症対策本部より」(第2信)を発表した。

教団諸教会の状況と対応を把握し、適切な支援体制の構築と対策を検討するため、30日までに各教会の状況を知らせるよう呼びかけた。教会に対する資金の貸し付けや代理説教者費用の負担、特別な損失に対する補填(ほてん)など、第1信で伝えた経済的支援については現在準備中だという。

日本同盟基督教団のホームページ

また同理事会は同日、「オンラインでの礼拝プログラム配信時における聖礼典執行について」という文書も発表した。オンラインの礼拝プログラム配信における聖礼典執行、特に聖餐式執行についての問い合わせに答えたものだ。「共に集まってパンとぶどう酒にあずかる礼拝ができない場合は、それが可能となるまでは延期とする。もしくは牧師と役員による訪問聖餐や少人数で集まっての聖餐などの対応とし、オンラインの礼拝プログラム配信時の聖餐執行は控えられることをお勧めします」と通知した。

日本同盟基督教団は、日本の福音派(聖書信仰を強調する)で代表的な教団。1952年に設立されたが、前身は22年に設立された日本同盟基督協会。1891年に来日した北米スカンヂナビアン・アライアンス・ミッションの宣教師の伝道によって始まった。2019年度の信徒数は1万2349人、全国に253の教会がある。

新型コロナ・ウイルス感染症対策本部より」(第2信)の全文は以下のとおり。

対策本部では、新型コロナ・ウイルス感染症の全国的な拡大を踏まえ、教団諸教会の状況と対応を把握し、適切な支援体制の構築と対策を検討しています。つきましては以下の3点について、ご協力とご理解をお願いいたします。

1 各教会の現在の対応状況をお知らせください

(1)教会活動の現状について:礼拝の持ち方、祈祷会、教会学校、役員会などの対応

(2)経済的状況と見通しについて

(3)牧師や教会関係者に罹患者が出た場合の対処について

(4)その他、今回の新型コロナの影響で教会において課題となっていること、教団への要望について

※各教会の状況を対策本部のグーグルフォームにご回答ください。

回答用URL:https://forms.gle/39yzsHNsx2xwLNAXA

4月30日までに回答をお願いいたします。

2 各教会での対応・活動の記録をお願いします

近年の教会が経験したことのない事態に直面しています。これらの対応の記録をできるだけ丁寧に残すことが、今後の教会形成、教団運営上も重要であると考えています。次の記録を残してください。

(1)事態に対応した礼拝の記録

感染予防対策で礼拝の様式を変えておられることも多いと思います。それぞれの教会での「この事態に対応した礼拝」を、それぞれの教会の判断で記録してください。

(2)礼拝・諸集会出席者の記録

年末の実情報告においては、出席人数などのカウントにも影響がでてきます。実情報告においては以下の点をご報告いただく予定です。

①従来通りの礼拝および諸集会の出席者数

②参考記録としてのこの事態に対応した礼拝および諸集会の参加者数(音声配信・郵送、説教要旨郵送など、オンライン礼拝の人数の場合、視聴数の計測タイミングは各教会の判断に委ねます)

③その他、各教会でとられた対応の記録

3 支援の申請方法については現在準備中です

第1信でお伝えした以下3つの経済的支援については現在準備中です。整い次第、ご案内いたします。

(1)教会に対する資金の貸し付け:貸付額は10万円から10万円単位で50万円まで

(2)代理説教者費用の負担

(3)その他、特別な損失に対する補填:特別な支援の必要を認めた所への支援を検討

大変な中ではありますが、諸教会のご協力をよろしくお願いいたします。

オンラインでの礼拝プログラム配信時における聖礼典執行について」の全文は以下のとおり。

新型コロナ・ウイルス感染症の影響が続き、緊急事態宣言が全国レベルで出される中、様々な工夫や配慮をしつつ各教会での礼拝が続けられていることと思います。

新型インフルエンザ等対策特別措置法に関して、東京都や大阪府で教会は休止を要請する施設の「対象外」と明示され、特に大阪府では「社会生活を維持する上で必要な施設」「生活必需サービスを提供する店舗等」に分類されています。礼拝の自由や集会の自由が保障されることは当然のことですから、各教会がいたずらに萎縮することなく、自律的な判断をもって礼拝と宣教に励まれるよう願っています。

その一方で、3月以来、共に集まる礼拝を休止し、オンラインの礼拝プログラム配信や信徒各自の礼拝に切り替えておられる教会が多くあることを覚えております。通常の一堂に会する公的礼拝が捧げられないことは教会のいのちに関わる危急のことですが、そのような中で続けられている礼拝に主の臨在とあわれみが注がれますよう祈ります。

さて、オンラインの礼拝プログラム配信における聖礼典執行について、とりわけ聖餐式の執行についての問い合わせが寄せられています。そこで教団理事会ではここに端的に指針をお示しすることといたしました。

私たちの教団は教憲第1条「信仰告白」の第7項で次のように告白しています。

「教会は、聖霊によって召し出された神の民、主イエス・キリストをかしらとするからだであり、羊飼いなる主の御声にのみ聴き従う羊の群れである。地上の教会は、再び来られる主を待ち望みつつ礼拝し、みことばを説教し、聖礼典を執行し、戒規を重んじ、聖霊の力によって全世界に福音を宣べ伝える。」

このように公的礼拝において説教と聖礼典の執行は地上の教会にとって本質的なものです。その上で、現下のような状況において、諸教会では説教をオンラインで配信する、録音媒体で提供する、説教要旨や原稿を配付するなどの工夫がなされていますが、洗礼の執行や聖餐の執行については慎しんでいただきたいと思います。

特に聖餐をオンラインで執行すること、つまり司式者と陪餐者が離れた場所にいる状態で二品が配餐され受領されることは、「共に与(あずか)る食卓」という聖餐の持つ意味、制定の御言葉と聖別の祈りの示す意向、陪餐者のふさわしさの吟味などを十分に確保することに制約が生じます。そのような状況下で聖餐を執行することにより様々な問題が生じかねません。

多くの教会が5月第一主日に聖餐を予定されていることと思いますが、共に集まってパンとぶどう酒にあずかる礼拝ができない場合は、それが可能となるまでは延期とする。もしくは牧師と役員による訪問聖餐や少人数で集まっての聖餐などの対応とし、オンラインの礼拝プログラム配信時の聖餐執行は控えられることをお勧めします。

 






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