福島達雄牧師の殉教を歴史に刻む 日本自由メソヂスト教団が声明

日本自由メソヂスト教団(米澤澄子総会議長)は8月12日の教団常議員会において、「私たちは故福島達雄牧師の殉教を教団歴史に刻みます」と題する声明を発表した。

これは、雑誌『信徒の友』(2022年8月号、日本キリスト教団出版局)に掲載された日本基督教団青戸教会員の谷川順子氏による「封印してきた記憶」と題する寄稿文の内容を受けて発表されたもの。この中で谷川氏は、自身の父親である福島達雄氏が日本自由メソヂスト福良教会の牧師であったことを報告し、福島氏が墨江伝道所の牧師時代に戦争反対者として憲兵から何度も取り調べを受け、1943年11月末に重体で帰宅し、3日後に死去したことを述懐している。

声明によると、日本自由メソヂスト教団の戦前戦中の歴史の中に、福島氏の殉教の記載がなかったため、教団の正当な歴史を伝えるために、谷川氏に事実確認を行ったという。その上で、「故福島達雄牧師とご遺族の皆様に、教団歴史に記載しなかった不義をお詫びし、改めて歴史に刻み、平和を創り出すものとして福島達雄牧師のご遺訓に倣いたいと存じます」と表明。教団として過去の殉教の事実を歴史に刻み、未来の希望と平和を造る決意を述べた。

【雑誌紹介】 受けた苦難を口に出せずに… 『信徒の友』8月号

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