天城山荘6000万円での売却を提案 バプ連理事会が「重い決断」

日本バプテスト連盟(加藤誠理事長)理事会は4月28日、懸案となっていた天城山荘(静岡県伊豆市)の譲渡・売却について、4月12日に開催した臨時理事会で土地、建物をホームクリエイティブ大阪株式会社(大阪市北区)に税込6000万円で現況売却するとの議案を提出する旨、決議したことを加盟教会・伝道所に向けて報告した。理事11人中、賛成11人の満場一致だった。

天城山荘は横浜地区の在日米軍バプテスト信者たちの献金などによって建設された1954年以来、68年にわたって研修と修養の場として用いられてきた。2019年、「責任をもって経営する力が連盟にはない」と判断した理事会が、経営を移譲する検討を始めた矢先、コロナ禍の影響で2020年3月から事実上の休館を余儀なくされた。当初は1年後の経営再開を目指したものの、感染拡大が収束しないまま2021年1月に全面休館を決議。以後、経営権の移譲、天城山荘施設と土地の譲渡、売却を検討してきた。

今年2月には、候補として挙げられた6法人が、いずれも「採算の見通しが困難」「調査に時間を要する」など条件に合致せず、最終的には9月末まで維持管理の期間を延長し、新たな譲渡先/売却先を選定するとの方針変更が報告された。

今回、売却先の候補となっているホームクリエイティブ大阪株式会社は、キリスト教とは無縁の不動産管理会社。報告にあたって「非常に重い決断」と表現した理事会は、「譲渡先としてキリスト教関連の法人等を探すことに力を入れて」きたものの、「最終的には無償譲渡の道は断念せざるを得ず」「身を切られるような思いで……、このたびの現況売却が最善の道であると判断」したとしている。

今後は、連盟規約第39条に基づき、5月22日、5月28日の2回の議案説明会、6月23日の書面による臨時総会を経て正式に決定される見通し。

バプ連理事会 天城山荘の譲渡/売却を最長9月末まで延期 2022年2月17日

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