教皇、東方教会省の関係者と会見で「人類の戦争への執着は恥ずべきこと」

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バチカン・ニュースによると、教皇フランシスコは2月18日、東方教会省(長官=レオナルド・サンドリ枢機卿)の定例総会で、バチカン宮殿に集った総会参加者にあいさつした。

教皇は今年、東方教会省の創設者、教皇ベネディクト15世(在位:1914~1922年)の帰天から100年を迎えることに言及。「イエス・キリストの教会は、ラテンでも、ギリシャでも、スラブでもなく、カトリックである。その教会の子らの間にはいかなる分け隔てもなく、ラテン、ギリシャ、スラブ、そしてその他の国々の教会は、同じ重要性を持っている」(回勅「デイ・プロヴィデンティス」1917)という同教皇の言葉を思い起こした。

教皇は、ベネディクト15世が戦争を「無用の惨劇」と呼び、その野蛮さを非難したにもかかわらず、その忠告は第一次世界大戦に参戦する国々の責任者たちに聞き入られることはなかった、と回想。同様に、聖ヨハネ・パウロ2世のイラク戦争回避のアピールも当事者たちは顧みることがなかったと振り返った。

また、「人類が戦争に執着していることは悲劇であり、恥ずべきことと述べ、わたしたちはこの態度のために神に赦しを祈らなければならない」と話した。今世紀に入ってからの、中東、シリア、イラク、エチオピアなど、各地の紛争を見つめた教皇は、「今では東欧にも紛争の風が吹き、貧しい人々、無実の人々の心の叫びは置き去りにされている」と警告した。

その上で、さまざまな紛争や危機のために、多くのキリスト教徒が信仰の歴史ある土地から流出していることにも触れ、福音宣教の中で、祖国を離れ各地に散らばったこれらの人々の司牧に配慮し、様々な教会の伝統の豊さを尊重しつつ、調和ある一致を目指してほしいと関係者らに願った。(CJC)

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