【教会では聞けない?ぶっちゃけQ&A】 事実婚を望む信徒をどうとらえる? 西岡まり子

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Q.事実婚を望む信徒を、教会はどのようにとらえればよいでしょうか。(30代・女性)

社民党の福島瑞穂党首が夫婦別姓のため「事実婚」であることは知られています。「事実婚」は、入籍せずに事実上の結婚生活を送る結婚のカタチです。いわゆる「内縁」をも含みます。それに対し、入籍して戸籍上も夫婦となる結婚は、「法律婚」と言われます。ちなみに、「同棲」は結婚していない恋愛関係での同居生活のことです。

さて、夫婦間での相続権もなく、子どもも「非嫡出子」になり、父親との関係が認められにくい「事実婚」を望まれるには、それなりの理由があることでしょう。カップルの片方または両方の離婚が成立せず、「内縁」という新たな結婚生活が始まってしまうケース。伴侶に死別した老年期のお二人が、人生の最後を一緒に過ごしたいとの希望で、子どもたちに配慮し配偶者の相続権のない「事実婚」を選択したキリスト者のケースもありました。

現在では、夫婦別姓や、戸籍制度への疑問などからこの結婚のカタチを選択するカップルも増えています。夫婦別姓のための民法改正案が「夫婦、家族の一体感が失われる」と危惧されて、見送られています。韓国では夫婦別姓ですが、それが即家族一体感の喪失とはなっていないようです。ただ、働く女性にとって法律婚による姓の変更がどれほど大きなことかは、深く考慮する必要があるでしょう。

JR脱線事故の際、10年以上同棲し、周りも夫婦と認めていた「事実婚」の妻に「法的に夫婦でないからできない」との理由で補償が認められませんでした。夫を失った上、夫婦であったことも否定され、心のより所を失って絶望し、事故の1年後に自殺されたと聞き、心を痛めました。

結婚は神と人との前で、夫婦となる契りを結ぶものです。ここで、「人の前で」の部分にどこまで法的要素が含まれるかが問われています。結婚が法的に保護されることは大切ですが、人が作る法律は完全ではなく、さらに法的手続きが事情を複雑化することもあり、個々の事情に真摯に向き合うことが重要です。

 にしおか・まりこ 東京聖書学院、タルボット神学校(結婚・家族ミニストリーの修士)卒業。日本ホーリネス教団川越のぞみ教会で夫と共に牧会。結婚カウンセリング 「プリペアー/エンリッチ」の日本推進委員。ファミリー・フォーラム・ジャ パン評議員、臨床牧会研究会・結婚カウンセリング部門担当委員、3人娘の母。

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