【夕暮れに、なお光あり】 おせっかい人間 島 しづ子

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5月4日、1人のお客さんと琉球石灰岩の石垣を写真に撮って絵を描こうと、糸数城址へ出かけた。ところがナビで行ったがたどり着けない。地元の人に道を尋ねていたら、同じように迷子になった一家と一緒になった。教えられたとおりに行くと、裏口のような場所に着いた。同行者にもその一家にも「こっちの方に正面入り口がありますよ」と促し、裏口を離れて入り口を探した。

……が、ない。元に戻ってよく見たら、裏口と思っていた場所が正面入り口だった。それでも懲りずに一家に「海は見えましたか?」などと声をかけていた。目的の石垣は最初に車を置いた場所にあった。着いた時に周囲を注意深く観察すれば分かったはずなのに、それを怠り、親切心(?)から客人たちも無駄に歩かせる羽目になった。帰宅して、あの家族にとって「迷惑なおばあさん」だったと反省し、これからは自重しようと誓った。

5月6日、新基地建設反対行動のために、辺野古に行き船に乗った。行動を終え浜に着くと見慣れぬ二人連れが近づいてきた。「A県から来ました。工事現場が見られる場所を知りたいです」と言う。基地建設の問題点を説明してくれる浜のテントは、まん延防止等重点措置のため閉店している。辺野古の浜に行く道を説明した。

「時間があれば他の場所に案内します。船の片づけを終えるまで待ってください」と伝え、辺野古工事現場を望む豊原に案内した。「次は大浦湾側から工事現場を見ましょう」とキャンプシュワブ前を通り過ぎ、大浦湾側に回った。いつも私が監視している場所から見てもらった。「軟弱地盤はあの辺り。あの船は土砂運搬船。きれいな海でしょう」と説明。「軟弱地盤もあり、活断層もあり、それでも工事が止まらない理由が分かりません」と私。

その後、「あのお店は農家の人が出品していておいしいですから寄ってください」と言うと、「そのつもりです。沖縄のお土産は何がいいですか?」と言うので、知る限りのことを教えてあげた。おせっかいしているんじゃないかと気になったが、工事現場を見たいと言ってくれる人を「場所が分からなかった」と帰してしまうのは残念に思ったのだ。

帰り際、2人は「カンパです。活動に使ってください」とカンパをくださった。それが目的ではなかったがうれしかった。

「親切な行いをするときは/誰にするかをわきまえよ。/そうすれば、お前の善い行いは感謝される」(シラ書12:1)

しま・しづこ 1948年長野県生まれ。農村伝道神学校卒業。2009年度愛知県弁護士会人権賞受賞。日本基督教団うふざと伝道所牧師。(社)さふらん会理事長。著書に『あたたかいまなざし――イエスに出会った女性達』『イエスのまなざし――福音は地の果てまで』『尊敬のまなざし』(いずれも燦葉出版社)。

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