「抱樸」クラファンに4000人超 著名人も続々応援 残り1週間 2020年7月18日

キリスト新聞社ホームページ

 北九州でホームレス支援に取り組んできたNPO法人「抱樸」(奥田知志代表理事)が、新型コロナウイルスによる影響で経済的に困窮する人々、今助けを必要としている人々への緊急支援に加え、継続的かつ効果的に支援するための仕組みづくりのために、1億円を目標とするクラウドファンディング(https://bit.ly/3dCdwEv)に支援を呼び掛けている(5月11日付既報)。

 7月27日(月)の締め切りまで残り1週間余りで、これまでの寄付者は4,000人を超え、寄付総額は5,535万9,000円に上る(18日時点)ものの、達成率は55%で目標額までは、あと4,500万円が必要だ(All in 方式のため達成の有無にかかわらず全額が寄付される)。

 「抱樸」が開設したYouTubeチャンネル(https://bit.ly/2XwFyMe)では、代表理事の奥田氏(日本バプテスト連盟東八幡キリスト教会牧師)と賛同する著名人らによる対談を配信してきた。これまで、若松英輔(批評家・随筆家)、茂木健一郎(脳科学者)、玉木幸則(社会福祉士)、村上世彰(村上財団創設者)、上田紀行(文化人類学者)、晴佐久昌英(カトリック司祭)、清水康之(ライフリンク代表)、村木厚子(元厚生労働事務次官)、平野啓一郎(作家)など、各界で活躍中の多彩な面々が、コロナ禍と支援のあり方などをめぐりオンラインで対話を重ねた。

若松英輔(批評家・随筆家)
「世の中のいたるところに不条理と不平等がある。新型コロナウイルスの脅威は、それを作り出したと、いうよりも白日のもとにさらした。隠れていたものをあばきだしたのである。
だが、『いのち』だけはいつも、どんな場所でも平等でなくてはならない。その不文律のなかに留まろうと試みることだけが、この世界をどうにか支えている。今回の試みは、その原則にどこまでも忠実であろうとする者たちの挑戦にほかならない。
実現したいのは、誰もが『いのち』の可能性を追求できる日常である。素樸に感じるかもしれない。だが、これほど困難な、また貴いものもないのである。
支援をお願いします、とはあまり言いたくない。ともに参加してみませんか、と声をかけたい」

茂木健一郎(脳科学者)
「人を想うこと、手を差しのべることは、自分を含めた人間を根っこから肯定すること。今、何よりも必要なのは、『居場所』。さまざまな事情を抱えた人にとって、心安まる場所はどこにあるのか、模索と実践が『ここ』から始まる」

平野啓一郎(作家)

 支援に関する問い合わせは「抱樸」(Tel 093-653-0779)まで。

奥田知志氏「抱樸」が1億円目標にクラウドファンディング 「家からでもできる支援がある」 2020年5月11日

この記事もおすすめ