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主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
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聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は  旧約聖書、 列王記第二の２２章です。よろしくどうぞ。

列王記第二　２２章７節

ただし、彼らの手に渡した金の精算がなされる必要はない。彼らは忠実に働いているからである。（『聖書　新改訳２０１７』新日本聖書刊行会）

ヨシヤ王は神殿の修復に取り掛かっていました。それにかかる材料費などの経費について、大工さんや石工さんたちにお金を渡して調達するように命じましたが、その渡したお金が正当に使われたかどうかについては精算しなくていいと言いました。要するに余ったお金を着服したりしてもバレないということです。現代の会計感覚で言えばありえないことです。しかしヨシヤ王はそうしました。それだけ彼らを信頼していたということです。

考えてみれば、世の中のいろいろな煩雑なシステムって「悪いことをするのを防止する」目的なものが多いですよね。たとえば国や自治体から出る補助金申請も、申請書類があれやこれやと多く煩雑になっているのも不正受給を防ぐ目的からです。悪いことをする人がいないのであれば、もっとずっとシンプルなシステムで済むはずですし、そのシステムにかかる経費も削減することができます。こう考えると、世の中には「悪いことを防ぐ」ための予算がかなり膨大にかかっているのだと言えます。なんだかもったいない気がしてきます。

とはいえ、人間には欲があるものですし、人間は罪を犯すものです。そういった「悪いことを防ぐ」システムがなければ、これ幸いと悪いことを始める人がたくさん出てきてしまうでしょう。かく言う僕だって何らかの「ズル」をしてしまわないとは決して言い切れません。「こんなザルシステムならやらなきゃ損だ、やってしまえ」と思ってしまうかもしれません。僕もまた、それだけ罪深い。

国や組織のシステムが煩雑なのも、人の罪の結果なんですね。防衛費だって、「人の国に攻め込む」という「悪いこと」をする人がいなければ必要ないものですし、警察だって誰も悪いことをしないのであれば必要ないかもしれません。家の鍵とか、ログインパスワードとかも要らなくなるかもしれません。あちこちの会社や組織でも、監査役もコンプライアンス担当も必要なくなります。「悪い人」がいなければ、人に罪がなければ、どれだけ多くの予算が他のもっと有益なことに回せることでしょう。ヨシヤ王のシステムならお金を上から下に渡すだけで済みますが、もしここに「精算」や「監査」を入れてしまえば、下から上へ、何段階もの報告と承認が必要になります。ヨシヤ王自身に届く報告の数も膨大なものとなったでしょう。それらの報告の処理をする人を何人か雇わなくてはいけなくなったかもしれません。

人の罪ゆえにシステムは膨れ上がり、煩雑化し、そこに関わる人のストレスは増え・・・と考えると、人の罪の罪深さが目に見えるような気がします。そうと分かっても罪を犯してしまう罪深さ。神様の憐れみを乞うしかありません。

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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