カトリックとプロテスタントが一つとなるように 今日から25日まで「キリスト教一致祈祷週間」

 

カトリックやプロテスタントなど、全世界のキリスト教の諸教会では、毎年18~25日、「キリスト教一致祈祷週間」が行われる。

「父よ、あなたがわたしの内におられ、わたしがあなたの内にいるように、すべての人を一つにしてください」(ヨハネ17:21)というキリストの祈りに心を合わせて、この1週間はあらゆる教派を超えてクリスチャンたちが祈る。

16世紀に宗教改革が起こり、当時の教会に対して福音に立ち返るよう呼びかけられたが、宗教問題だけでなく政治や民族抗争などが複雑に絡み合った結果、カトリックとプロテスタントに分裂することに。しかし20世紀になり、「すべてのクリスチャンが教派を超えて一致しよう」というエキュメニカル運動が盛り上がり、1968年以来、毎年テーマを決めて、一致のための祈りがささげられるようになった。今年のテーマは、「人々は大変親切にしてくれた」(使徒言行録28:2参照)。

キリスト教一致祈祷集会が各地で行われるが、詳細は日本キリスト教協議会カトリック中央協議会のホームページを参照のこと。

小冊子『キリスト教一致祈祷週間』

キリスト教一致祈祷週間で使われる資料は、世界教会協議会(WCC)と教皇庁キリスト教一致推進評議会の共同事業として、毎年、各国から選ばれたキリスト教諸教会が協力して作成している。今年は、マルタ・カトリック司教協議会とマルタ島とゴゾ島の諸教会からなるマルタ・エキュメニカル協議会(クリスチャン・トゥゲザ・イン・マルタ)が立ち上げた準備委員会(編成:カトリック教会、メソジスト教会、イングランド国教会、ロシア正教会、ギリシャ正教会、ルーマニア正教会、福音ルーテル教会)が資料作成を担当した。

日本でも、世界に広がっている諸教会と心を合わせてクリスチャンの一致を祈るため、カトリック中央協議会と日本キリスト教協議会が共同で翻訳した資料を小冊子『キリスト教一致祈祷週間』として発行している。そこには、その年のテーマの解説、エキュメニカル礼拝式文、8日間の聖書の黙想と祈り、作成担当国のエキュメニズムの現状が掲載されている。

連絡先

日本キリスト教協議会(電話:03・3203・0372)
カトリック中央協議会(電話:03・5632・4411)

雑賀 信行

雑賀 信行

カトリック八王子教会(東京都八王子市)会員。日本同盟基督教団・西大寺キリスト教会(岡山市)で受洗。1965年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。90年代、いのちのことば社で「いのちのことば」「百万人の福音」の編集責任者を務め、新教出版社を経て、雜賀編集工房として独立。

この記事もおすすめ