カンタベリー大主教の辞任受け日本聖公会がコメント

日本聖公会の上原榮正首座主教および日本聖公会主教会は11月21日、カンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー氏の辞任について文書にてコメントを発表した。

ウェルビー氏の辞任は、ジョン・スマイス氏による少年や若者に対する虐待事件の調査報告を受け、個人および組織として十分な調査や対応を行ってこなかったことを認めて12日に表明された(本紙11月21日付で既報)。

文書では、被害者の癒やしと英国国教会の信頼再構築のために祈り、「ハラスメント体質を乗り越えていくために、私たち一人ひとりがこの出来事を自分たちの課題として受け止め、世界のアングリカン・コミュニオンに繋がる教会と共に、日本聖公会もより一層セーフチャーチの構築に努力をし、すべての人々のいのちの尊厳を大切にするために、謙虚さと勇気と知恵を祈り求めながら歩むことに尽力してまいります」と述べた。

コメントの全文は以下の通り。


カンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー師の辞任について

カンタベリー大主教ジャスティン・ウェルビー師が、ジョン・スマイスによる少年や若者に対する度重なる重大な虐待事件の調査報告を受け、個人としてまた組織として十分な調査や対応を行なってこなかったことを認めて辞任を発表したとの知らせがありました。

ジョン・スマイスによるイギリスやジンバブエ、南アフリカでの⻘少年への度重なる虐待の被害者や生存者の方々の受けた傷や今もなお続く苦しみは想像を絶するものです。被害者の方々に、主の深い癒しが与えられますように心よりお祈りいたします。

そして、英国聖公会における様々な働きに対する信頼の再構築のためにもお祈りいたします。日本聖公会の中の教会にもある構造的な力関係などから生じるハラスメント体質を乗り越えていくために、私たち一人ひとりがこの出来事を自分たちの課題として受け止め、世界のアングリカン・コミュニオンに繋がる教会と共に、日本聖公会もより一層セーフチャーチの構築に努力をし、すべての人々のいのちの尊厳を大切にするために、謙虚さと勇気と知恵を祈り求めながら歩むことに尽力してまいります。

2024年11月21日

日本聖公会首座主教 主教ダビデ上原榮正
日本聖公会主教会

関連記事

この記事もおすすめ