韓国基督教教会協議会(NCCK、金鐘生総幹事)は12月4日、「尹錫悦大統領の戒厳令宣言に関する声明文」を発表した。
声明は3日夜に発出された「戒厳令」について、「国民の正当な自由と尊厳」を損なう「宣戦布告」であり、重大な憲法違反と断じ、「神の恩寵の下で苦心して培われてきた民主主義と平和に対する挑戦であり、裏切り」と厳しく非難。
1987年の民主化以来、韓国国民が築いてきた「民主主義に対する貴重な信頼」を裏切った尹大統領の行動は、「韓国社会を『深い闇』(イザヤ書60章2節)に引きずり込み、これまでの歩みを台無しにしようとして」おり、大統領は「国民の涙を拭い、国民の心を理解し、国民に仕える者でなければならない」と指摘した上で、「主から託された預言者的使命に忠実に従い、民主主義を弱体化させ、国家を不安定化させた大統領を見過ごすものではない」「大韓民国国民の血と労苦によって達成された民主主義を回復するために、熱烈な祈りと揺るぎない行動を約束する」というNCCKの姿勢を明らかにした。
声明の全文は以下の通り。
尹錫悦大統領の戒厳令宣言に関する声明文
尹錫烈大統領の戒厳令宣言は、国民の正当な自由と尊厳に対するものであり、国民に対する宣戦布告であり、大韓民国の憲法秩序に対する直接的な違反である。それは、神の恩寵の下で苦心して培われてきた民主主義と平和に対する挑戦であり、裏切りである。韓国基督教教会協議会(NCCK)は、突然戒厳令を布告し、国会への武力侵攻を許可した尹大統領の非民主的で理不尽な行動を断固として非難する。
尹錫烈大統領こそが、民主主義を踏みにじり、大韓民国を深刻な危機に追い込む、国民の自由と安全に対する第一の脅威である。戒厳令は6時間後に国会の決議によって解除されたが、これは尹大統領の重大な憲法違反を免罪するものではない。このような状況にもかかわらず、戒厳令の発令に固執し、国民を不安に陥れたことは、国民への謝罪と法の下での完全な説明責任が求められる行為である。
1987年の民主化以来、韓国国民は民主主義に対する貴重な信頼を築いてきたが、尹大統領はそれを裏切った。彼の行動は、韓国社会を「深い闇」(イザヤ書60章2節)に引きずり込み、これまでの歩みを台無しにしようとしている。民主共和制において、大統領は国民の上に君臨し、戦車や馬を指揮する絶対君主ではない(サムエル記上8章11節)。大韓民国の大統領は、国民の涙を拭い、国民の心を理解し、国民に仕える者でなければならない。
NCCKは、主から託された預言者的使命に忠実に従い、民主主義を弱体化させ、国家を不安定化させた大統領を見過ごすものではない。私たちは、大韓民国国民の血と労苦によって達成された民主主義を回復するために、熱烈な祈りと揺るぎない行動を約束する。
2024年12月4日
韓国基督教教会協議会
総幹事 金鐘生
(翻訳=日本キリスト教協議会)