クリスマスと天皇制の意外な関係!?「天皇の祝日」をめぐるあれこれ

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12月23日 上皇陛下の誕生日

2018年まで、12月23日は「天皇誕生日」として祝日でした。しかし天皇譲位により2月23日が「天皇誕生日」として祝日となり、2019年から12月23日は平日となりました。特に「先帝祭」などとして祝われることも、今のところはなさそうです。平成時代の御代には12月23日の休日を「クリスマスの準備の日」として活用していたクリスチャンや教会も多かったのではないでしょうか。でも実は日本でもクリスマス当日が祝日とされた時代もあったんです。

昭和から平成に御代が変わった時は、昭和の「天皇誕生日」の4月29日は「みどりの日(のちに昭和の日)」として、祝日のままとされました。また、現在の「文化の日」11月3日は、明治天皇の誕生日でした。明治と昭和の天皇誕生日は祝日のままで、大正と平成の天皇誕生日は平日とされたことになります。いろいろ事情はあるのでしょうが、なんだかちょっと不公平を感じる話でもあります。

しかし、大正天皇については、誕生日は祝日として保たれませんでしたが、崩御日の12月25日は1927年から1947年まで「先帝祭」として祝日とされていました。はい、たまたまですがクリスマスと同じ日なんです。祝日の意図は違うんですけど、偶然にもクリスマスの日が祝日となっていたんです。このことが、日本にクリスマスの風習が定着した一つの原因だとされています。大正天皇が別の日に崩御していたら、日本のクリスマスはずいぶん変わったものになっていたかもしれないんです。

天皇制とクリスマス、相反するように見える二つのキーワードですが、こんなつながりがあったりもするんです。
それではまた明日。

横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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