来年の米国大統領選挙に向けて、野党の民主党からカマラ・ハリス上院議員(54、カリフォルニア州選出)が21日、立候補することを明らかにした。当選すれば、黒人女性、インド系米国人として初の米大統領となる。
ハリス氏が出馬表明を行った21日は、公民権運動の指導者だったキング牧師の誕生を記念する祝日。「両親は公民権運動で熱心な活動を行い、私はその運動の言葉を聞いて育ちました。母親はキング牧師と面会したこともあります」と語る。
ハリス氏は、カリフォルニア州バークレーの、大多数がアフリカ系米国人の地域で育った。インド出身の母親がカリフォルニア大学バークレー校で学んでいた時、大学院生でジャマイカ出身の父親と結婚。幼い頃はバプテスト教会の聖歌隊で妹と歌っていたという。
ハリス氏は元検事で、カリフォルニア州司法長官などを経て、2016年の上院選で初当選し、現在1期目。議会でトランプ大統領の孤立主義的移民政策などを厳しく批判するなど若手のホープだ。
民主党からは他に、フリアン・カストロ氏やバイデン前副大統領、クリントン元国務長官と民主党の指名を争ったサンダース上院議員など、20人以上が立候補を検討しているという。女性ではエリザベス・ウォーレン上院議員、キルステン・ジリブランド上院議員、トゥルシ・ガバード下院議員の名が挙がっている。