11月3日、「全国教会青年同盟50周年 記念礼拝」が東京・日本基督教団 銀座教会で行われた。
全国教会青年同盟は、1970年に日本基督教団内で青年伝道へ志を持つ信徒や若手教職の有志によって設立された団体だ。以来、「キリストと教会に仕える」を主題に掲げ、夏と春の修養会やセミナーなどさまざまな活動を通して、若い世代へ向けてキリストの愛を伝えてきた。
同団体出身者のなかには、現在、伝道者や教会役員、教会学校教師として教会に仕える人や、キリスト教教育やキリスト教社会福祉の従事者なども多いという。説教者として登壇した青山学院大学宗教主任・吉祥寺教会牧師の吉岡康子(よしおか・やすこ)さんもその一人。青年同盟で過ごした時間は喜びにあふれており、この場所での出会いを通して、牧師になりたいという夢が与えられたと言い、主によって満たされる喜びを次の世代につないでいこうと呼びかけた。
「新約聖書の『フィリピの信徒への手紙』のなかには、このようなみことばがあります。
兄弟たち、わたし自身は既に捕らえたとは思っていません。なすべきことはただ一つ、後ろのものを忘れ、前のものに全身を向けつつ、 神がキリスト・イエスによって上へ召して、お与えになる賞を得るために、目標を目指してひたすら走ることです。
フィリピの信徒への手紙 3:13-14(新共同訳)
フィリピの信徒への手紙は、牢獄につながれたパウロが、明日死を迎えてもおかしくないような状況で書かれました。いわば遺言のようなメッセージですが、なんと若々しいことでしょう。主によって満たされ、前へ前へと進み続ける姿は、本当の意味での若々しさにあふれています。
この牢獄にあっての困窮、死に直面する恐怖は、コロナ禍にある今の私たちと同じかもしれません。
日々、神様から愛を受け取り、愛されている、赦(ゆる)されていると感じ、他者とともに生きる喜びに満たされて走り続ける限り、私たちは永遠の青年です。
神様は私たちに向けて『あなたはこれまでも今も、明日も神によって愛され、赦され、祝福されている。安心してともに生きていこう、一緒に走り続けていこう』と呼びかけています。その呼びかけに答えて、走り続けていきましょう。私たちには喜びと本当の楽しさをつないでいくミッションが与えられているからです」
また、同じく青年同盟出身の狛江教会牧師の岩田昌路(いわた・まさみち)さん、聖学院中学高等学校副校長・越谷教会の清水広幸(しみず・ひろゆき)さんからも祝辞が述べられ、賛美と感謝がささげられた。
全国教会青年同盟の理事長で、千葉本町教会牧師の岸憲秀(きし・のりひで)さんは、未来に向けてこう語る。
「全国教会青年同盟がこのようにして50周年を迎えることができましたことを心から感謝します。多くの教会に仕えるひとりひとりが与えられたことを感謝し、志を一つとした仲間たちに支えられた歩みに大いに心動かされます。
青年同盟が50年間大切にしてきた「キリストと教会に仕える」という志を新たに思い、これからを担う教会青年たちがよき「証し人」としてそれぞれの召しと賜物とによって「地の塩、世の光」であることを心から願います。
そのために同盟の働きが用いられますように。
同盟が大切にしてきた精神を保持しつつも、今の時代にあったよりよき活動を目指して次の50年へと進むことができますようにお祈りします」
全国教会青年同盟への問い合わせは、公式Facebookへ