6月20日は竹鶴政孝の誕生日

 

今日6月20日は竹鶴政孝(たけつる・まさたか)の誕生日。ニッカウヰスキー創業者で、「日本のウィスキーの父」と呼ばれました。

本格的なウィスキーの製造技術を学んでいたスコットランドでリタと出会い、結婚します。そうして二人で帰国し、ウィスキー作りに奔走する姿を描いたNHK連続テレビ小説「マッサン」(2014年)は記憶に新しいところです。

英国国教会の信者であるリタは、大阪では日本聖公会・大阪聖アンデレ教会、北海道余市に住んでいた時は、鉄道で30分くらいのところにある小樽聖公会に通っていました。

ニッカウヰスキー北海道工場余市蒸溜所にある胸像(写真:Morigen)

1961年、リタが64歳で天に召された時には竹鶴は取り乱し、「おばあちゃんが死んじゃった」と泣きわめいたといいます。葬儀は日本基督教団・余市教会で執り行われました。

79年、東京の順天堂医院に入院していた竹鶴は、「リタと同じところに行きたい」と、日本聖公会・東京聖三一教会の竹内謙太郎牧師(元日本キリスト教協議会議長)から病床洗礼を受けます。85歳で亡くなり、ウィスキー作りに理想的な土地として自ら見いだした北海道余市の蒸留所が見下ろせる墓地にリタと共に葬られました。墓碑には二人の名前の上に十字架と「In Loving Memory of Rita Taketsuru」という言葉が刻まれています。

ちなみに65年、「新ブラックニッカ」誕生の際、ニッカのキャラクターでもあるヒゲのおじさんのデザインが誕生します。この「キング・オブ・ブレンダーズ」を描いた大高重治(おおたか・しげじ)もクリスチャン。墓碑の手書きの英文字も大高によるものです。67歳で洗礼を受け、晩年はいのちのことば社の信仰書の装丁も手がけました。

雑賀 信行

雑賀 信行

カトリック八王子教会(東京都八王子市)会員。日本同盟基督教団・西大寺キリスト教会(岡山市)で受洗。1965年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。90年代、いのちのことば社で「いのちのことば」「百万人の福音」の編集責任者を務め、新教出版社を経て、雜賀編集工房として独立。

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