今日7月15日はレンブラントの誕生日。「光と影の画家」「光と影の魔術師」の異名を持ち、生涯を通じて自画像を描いたことでも知られます。それらの自画像は、その時々のレンブラントの内面まで伝えているといわれます。
それを象徴する「放蕩息子」(ルカ15章)を題材にした2枚の絵があります。1枚は「売春宿での放蕩息子」。この絵を描いた1635年頃、29歳のレンブラントは、妻サスキアの財産を浪費して邸宅や収集品を買い集めていると非難されていましたが、無視を決め込み、放蕩息子として自分をこの絵に描きました。
もう1枚は「放蕩息子の帰還」。63歳でレンブラントは亡くなりますが、その1年前に完成した最晩年の作品です。二つの作品から感じられる違いは一目瞭然です。ヘンリ・ナウエンはこの絵に導かれるように『放蕩息子の帰郷』(あめんどう)を書きました。