【訃報】 リチャード・B・ヘイズさん(新約聖書学者)

現代の英語圏を代表する新約聖書学者。1月4日、逝去。76歳。

1948年アメリカ・オクラホマ州生まれ。イェール大学神学部を卒業(M.Div.)後、エモリー大学大学院にて博士課程修了(Ph.D.)。マサチューセッツ州で高校の英語教師、牧師を経て、同大学神学部修士課程に進み、エモリー大学大学院の博士課程で学位を取得した。専門はパウロ研究および新約聖書倫理学。イェール大学神学部で准教授を務めた後、デューク大学神学部に移り、学部長を務める。専門は新約聖書学。邦訳されている著書に『コリントの信徒への手紙1』(日本キリスト教団出版局、2002年)、『新約聖書のモラル・ヴィジョン――共同体・十字架・新しい創造』(キリスト新聞社、2011年)、『イエス・キリストの信仰 ガラテヤ3章1節――4章11節の物語下部構造』(新教出版社、2015年)などがある。

最後の著作となった〝The Widening of God’s Mercy(神の憐れみの広がり)〟では、これまでLGBTQに対し否定的な立場をとってきたことを公に謝罪した。

2015年にはデューク大学神学部和解センターが主催する「北東アジアキリスト者和解フォーラム」、国際シンポジウム「北東アジアにおける和解と平和のための祈り」のために初来日し、雑誌「Ministry」で編集主幹の平野克己氏と対談している。

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