WCRP日本委 「人間の尊厳の回復」訴え、即時停戦求める声明

世界宗教者平和会議(WCRP)日本委員会(戸松義晴理事長)は3月2日、米国とイスラエルによる武力行使と、それに続くイランの報復攻撃を受け、「中東における即時停戦を求める呼びかけ」と題する声明を発表した。声明は、一連の軍事行動に「強い危惧と深い憂慮」を表明し、すべての当事者に対し、武力行使の即時停止を求めている。

声明は、戦争によって犠牲となるのは常に無辜の市民であると強調。イランで小学校が攻撃され多数の死者が出たとの報道に触れ、「深い悲しみをもって受け止めている」とした。報復の連鎖が中東全域に拡大する様相を示しているとし、二度の世界大戦の惨禍を経て築かれた国際法に基づく国際社会の安定という原点に立ち返る必要があると訴えた。

また、国際連合(国連)および紛争の平和的解決に尽力する関係者への全面的な支持と連帯を表明。「報復ではなく、武力行使と暴力の連鎖を断ち切る決断こそが求められている」とし、人命の保護と救出を最優先とするよう求めた。

その上で、「人間の尊厳の回復」を掲げ、武力に依存しない世界、対話に基づく信頼関係を礎とした国際協調と共生への転換を呼びかけた。宗教者として「一人ひとりのいのちの尊厳が守られること」を訴え、祈りとともに即時停戦と平和の実現に向け行動を続けるとした。

声明の全文は以下の通り。


中東における即時停戦を求める呼びかけ

WCRP日本委員会は、今回のアメリカとイスラエルによる武力行使、それに続くイランの報復攻撃に対し、強い危惧と深い憂慮の念を表明します。中東において激化する軍事行動と武力衝突の連鎖を断ち切るために、すべての当事者に対し、一刻も早く武力行使を停止することを求めます。

戦争において、傷つきいのちを奪われるのは常に多くの無辜の一般市民です。イランでは、小学校が攻撃を受けて多数の死者を出したとの報道もあり、私たちは深い悲しみをもってこれを受け止めています。

アメリカ、イスラエル、イランをはじめとする報復の連鎖は、中東地域一帯に広まる様相を呈しています。今こそ世界の人びとは、人類が二度の世界大戦の惨禍を経て築き上げてきた、国際法の遵守に基づく国際社会の安定という原点に立ち戻らなければなりません。

その実現のために、私たちは、国連ならびに紛争の平和的解決に尽力するすべての関係者の取り組みに対し、全面的な支援と連帯を表明します。報復ではなく、武力行使と暴力の連鎖を断ち切る決断こそが求められています。そして何よりも、人命の保護と救出が最優先されなければなりません。

厳しい情勢の中で、私たちは「人間の尊厳の回復」を呼びかけ、武力に依存した世界ではなく、対話が紡ぎだすゆるぎない信頼関係を礎とした、国際協調と共生の生き方へと転換する必要があります。

私たち宗教者は、一人ひとりのいのちの尊厳が守られることを呼びかけます。

私たち宗教者は、尊いいのちをもった人類同士が争い、互いに傷つけ合う現実を憂います。

私たち宗教者は、すべての人がその尊厳に目覚めるよう祈り、即時停戦を呼びかけ、平和の実現に向けて行動を続けます。

WCRP日本委員会
理事長 戸松義晴

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