「スピリチュアルな読書」については論理的な秩序がある。それは四つの側面に向かっている。つまりLectio読誦, Meditatio黙想, Oratio祈祷, Contemplatio観想と名付けられる四つの要素がある。
ただ、その四つの要素は順序よく進展することは稀(まれ)である。つまり、読書というものはまっすぐ文字に沿って進むのだが、「スピリチュアルな読書」はそうではない。四つの要素のどれか一つが、別の要素と一緒に最初に出てくることもある。これらの要素は、段階的に次から次へと前進するのではない。いつも繰り返されるもので、行き当たりばったりに再生されるものである。そこに連続性を押し付けようとすると失敗してしまう。わたしたちが求めているものは「気づくこと」 ―― 四つの要素が互いに作用しあう様子を見ながら、その一つが他のものをどう喚起するかを見て、一つの要素が他の要因に場所を譲る様子を見ることである。この四つの要素が別なものを喚起するのか、他に席を譲るために退くのか ―― それらの要素とは、ある種の陽気なフォークダンスの輪の中に入って行くようなものである。それは、整然とした方法で行進するようなものではない。
わたしは あなたの掟を歌にしました
この巡礼の道を歩みながら その掟を歌う
神よ わたしは一晩中 あなたの御名を黙想します
神よ あなたの啓示を 大切にしながら
―― 詩編119編54~55節
*引用される「聖書の言葉」はピーターソンさんの翻訳・翻案を訳したものです。