わたしたちの推薦状は、あなたがた自身です。それはわたしたちの心に書かれており、すべての人から知られ、読まれています。
コリントの信徒への手紙二3章2節(参照箇所同書3章1〜6節)
教会で福音を語るについては、推薦状を持って行く慣習が初代教会にあったことが、使徒言行録18章27節などから知られています。しかしパウロは文字で書かれた手紙が推薦状の役目を果たすとは考えていませんでした。むしろ彼が直接伝道して、そこに生まれた教会こそが真の推薦状であるとしたのです。「わたしたちの推薦状は、あなたがた自身です」と言い、教会こそがそこでキリストの福音を語った者の推薦状であったのです。伝道者が真に福音を語るにふさわしいかどうかは文字で書かれた手紙ではないということです。
このことは伝道者とはどういう人物であるかを判別する時の重要なしるしです。伝道者は神からの召しを受けて福音の宣教へと召された者です。履歴書などを参考にして、生まれ育ちや、学歴を見て判断をする傾向があるとすれば、伝道者の資格を本当に判断したことにはなりません。
伝道者としての資格を云々(うんぬん)するなら、どのような教会づくりをしたかに尽きます。伝道者にとっては、福音宣教の結果がすべてを語っているからです。