5月26日 士師記6章14節

 あなたのその力をもって行くがよい。あなたはイスラエルをミディアン人の手から救い出すことができる。わたしがあなたを遣わすのではないか。
士師記6章14節(参考箇所同書6章1〜18節)

士師ギデオンはいなごの大群のように襲来しては、作物を略奪するミディアン人を兵士300人で打ち破った話は有名です。人々は毎年のように襲来するミディアン人を避けては山の洞穴に逃げる生活が続き、難渋の日を過していました。

ギデオンはこの窮状を救うため神の召しを受けます。しかし彼は神に不信の念をあらわにし、神はわれわれを救うはずではないのか、なぜ毎年のように苦しまなければならないのか、とまるでヨブのように苦衷(くちゅう)を訴えます(14節)。

そのギデオンに向かって、神は「あなたのその力をもって行くがよい」と言われるのです。特別な力を与えようとは言われません。今現在のありのままの力で十分太刀打ちできる、なにしろ「わたしがあなたを遣わすのではないか」と言われるのです。

大事をなさねばならぬとき、特別な力や才能がなければならないと思いがちです。神を信じる者にとっては、なおさらのこと信仰は特別な力を与えるかのように思ってしまいます。しかし、思いもよらぬ大仕事もありのままの力を神は用いてくださることをギデオンの物語は教えています。神がその大仕事に遣わしてくださるからです。

賀来 周一

賀来 周一

1931年、福岡県生まれ。鹿児島大学、立教大学大学院、日本ルーテル神学校、米国トリニティー・ルーテル神学校卒業。日本福音ルーテル教会牧師として、京都賀茂川、東京、札幌、武蔵野教会を牧会。その後、ルーテル学院大学教授を経て、現在、キリスト教カウンセリングセンター理事長。

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