カトリック東京大司教区の菊地功(きくち・いさお)大司教が1日、「性虐待被害者のための祈りと償いの日」を四旬節の第2金曜日である22日にすることを発表した。東京教区の教会などに対し、当日かその前後の日曜日にミサをささげるよう通達。またこの日、個人的にも祈りの時を持つことを勧めている。
カトリック東京大司教区のホームページで公表された菊地大司教の言葉は次のとおり(抜粋)。
「カトリック教会における聖職者による性虐待については、特に欧米のメディアを通じて取り上げられ、社会全体の教会に対する昨今の評価には厳しいものがあります。また司教をはじめとした責任者による隠蔽も数多く指摘され、この数年の間に、その責任をとり教区司教職を辞任した者も少なくありません。……
世界中の教会に多くの被害者がおられるといわれます。日本の教会にあっても、欧米と比較すれば少ないとはいえ、聖職者による性虐待や性的ハラスメントの被害に遭われた方々の事案が複数報告されています。全国の他の教区と同様、東京教区にあっても、聖職者による性的ハラスメントに対応する相談窓口が設置されております。詳細は教区ニュースでお知らせしますが、被害を受けられた方のプライバシーを優先しながら、真摯(しんし)に対応してまいります。
無関心や隠蔽(いんぺい)も含め、教会の罪を認めるとともに、被害を受けられた方々に神のいつくしみの手が差し伸べられ、癒やしが与えられるように、ともに祈りたいと思います。同時に、同じようなことが繰り返されないように、信仰における決意を新たにしたいと思います」