「気候危機に関する韓国神学フォーラム」は10月27日、地域の活動を世界的な視野につなげる方法に関心のある教会指導者、牧師、学生の形成のための会議「気候危機に対するWCCの対応とカーボンニュートラル(炭素中立性)のための方針」を開催した。この会議は韓国の文化スポーツ観光省により後援された。
韓国キリスト教環境運動「被造物の完全性のための連帯」共同代表のペ・ヒョンジュ氏は、世界教会協議会(WCC)の環境正義へのコミットメントの歴史を概説。
また、気候正義における韓国のエキュメニカルなキリスト教の役割を探求し、WCCの活動の他の側面の中から、ぺ氏は「気候について責任を負う銀行取引――子どもたちのための道義的な義務」という主導的な活動に言及した。
子どもの権利に関するWCCの上級顧問であるフレデリック・サイデル氏は、教会やキリスト教団体が開拓した地球温暖化と闘うための投資戦略の例を挙げながら、「気候問題の解決を通して子どもたちの命を救う教会」と題した介入を行った。
彼女は6月のパリ世界金融協定サミットで、教会の子どもたちが共有した声明も紹介した。
「グリーン・ファイナンスの力に対するあなた方の関心は、現在盲点となっているものを、子どもたちの未来のための飛躍的なロードマップに変える助けになるかもしれない」とサイデル氏は語った。「実際、『気候の混沌に関する銀行取引の2023年報告書』によると、世界の60大銀行による化石燃料融資は、パリ協定採択後の7年間で5兆5460億米ドルに達し、2021年だけで7420億ドルの化石燃料融資が行われている」
子どもたちや若者たちは、地球温暖化を食い止めるための進展がないことに怯え、落胆している、とサイデル氏は説明する。「毎年、約3800万人の子どもたちの教育が、気候変動という非常事態によって中断されている。気候変動に起因する疾病負担の90%近くは、5歳未満の子どもたちが被っている」
気候危機は子どもたちの危機であり、化石燃料の危機でもあると彼女は言う。
「命を脅かすCO2排出量の増加に歯止めをかけるために、大人たちはできる限りのことをしているのだと、子どもたちを安心させる必要がある」とサイデル氏は言う。「そこで私たちは、気候変動の解決策を加速させるための最も強力な手段の一つである、気候変動に対応したバンキングを行う専門家とともに、WCC加盟教会の間で調査を行った」
そして彼女は、教会や家族が積み立てたお金が、いかに私たちの未来を形作っているかを説明した。「しばしば私たちのお金は、私たちが直接支援しようなどと決して夢にも思わないような活動に資金をもたらすために使われている」「例えば、化石燃料の新たな掘削を禁止する効果的な法的枠組みがない現在、子どもたちの未来に対する最も強力な代替案と希望の源は、資産所有者から来る」
そのため、ますます多くの教会が、金融サービス・プロバイダーに投資運用の透明性を求めている、とサイデルは説明する。「すべての教会、個人、団体、企業は、バンキングを通じてカーボンボムの抑制に貢献することができる」「銀行や年金基金と協力することで、私たちは世界中の何十億人もの若者の、とてつもなく重い肩の荷を下ろす手助けができるのだ」
持続可能な未来は、私たち全員が銀行や年金基金と協力するという強力な手段を使えば実現可能なのだと彼女は語った。
「この課題において、急速な経済成長を遂げる韓国はどのような可能性を秘めているのだろうか?」とザイデル氏は問いかけた。「皆、一緒になって資金の投資方法を動かそう。教会のお金、家族のお金、組織のお金、国家のお金。子どもたちのために、皆がこの一歩を踏み出す必要があるのだ」
(翻訳協力=中山信之)