日本基督教団北海教区の原和人総会議長と同教区アイヌ民族情報センターの三浦忠雄主事は連名で3月13日、「日本テレビ番組『スッキリ』におけるアイヌ民族への差別発言に関する声明」を発表した。
声明は、3月12日に放送された日本テレビの番組「スッキリ」の中で、アイヌ民族の女性をテーマにしたドキュメンタリー作品が紹介された際、お笑い芸人によるジョークとして、アイヌ民族を侮辱する差別発言があったことに対するもの。声明では、アイヌ民族への侮辱、差別として長年使用されてきた言葉を「笑い」の場面で用いたことの問題性を指摘し、今後さらなる差別を生じさせることを懸念。「そうした歴史があることに全く無知であることは問題」だとして、「無知」から起こる何気ない発言にも差別が現れることを自覚すべきだと主張した。また番組による謝罪について、「不適切な表現」というあいまいな言葉にとどまっていることを指摘し、自己検証の必要性を強調。この問題を機に、本当の「共生」や、「差別のない世界」を共に考え、「日本テレビをはじめ、この国に住む私たちが差別に立ち向かう姿勢を示していくこと」を求めた。