英国国教会(聖公会)の霊的最高指導者カンタベリー大主教のジャスティン・ウェルビー氏が6月26日、公営BBCラジオ4の番組「トゥデイ」に出演、主要教会などに置かれている彫像について「現状が適切であるか慎重に検討する必要がある」と語った。
ウェルビー氏は、カンタベリー大聖堂とウエストミンスター教会も含むとしている。「それらがすべてその場にいる必要があるかどうかについて、慎重に検討」しており、その中のいくつかは取り外し、また題名を変更することになる、という。
アフリカ系アメリカ人ジョージ・フロイド氏が、警官に拘束され死亡したことを契機に「ブラック・ライブズ・マター」(黒人生存問題)運動が英国でも広がり、過去の帝国主義と奴隷貿易に関連した様々な記念物の撤去を求める声があがっている。
欧米各国には、キリスト教会など古い施設に、帝国主義や奴隷貿易などを連想させる記念物が多数展示されている。最近、米国で新大陸の探検家であるクリストファー・コロンブス像がデモ隊によって毀損されるなど、関連記念物が攻撃を受けている。
社会が赦しよりも悔い改めに重きを置いているのでは、との質問に、ウエルビー氏は、「悔い改めと正義は並行してなされなければならない」と答えた。「この数カ月、コヴィッド(新型コロナ)だけでなく黒人生存問題や経済不況といった危機にも直面している。こう言った大きな不義から私たちが逃れるには悔い改めが必要だが、同時に赦すことを学ぶ必要もある」と言う。(CJC)
Roger Harris – https://members-api.parliament.uk/api/Members/4252/Portrait?cropType=ThreeFourGallery: https://members.parliament.uk/member/4252/portrait, CC 表示 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=86628176による