日本バプテスト連盟理事会は6月18日、安倍晋三首相と、日本宗教連盟の岡田光央理事長に宛てて、「新型コロナ・ウィルス危機での支援政策の一環として、宗教団体への公金支出に断固抗議します」と題する声明を発表した。
声明は、新型コロナウイルス感染症拡大により影響を受けている中小企業などを支援する「持続化給付金」の対象に宗教法人や宗教団体を含めるよう日本宗教連盟が要請し、政府与党内で検討が行われたという報道を受けて発表されたもの。
「日本国憲法20条、および89条が定めている『信教の自由』と『政教分離原則』を全く無視し、ないがしろにしたこのような姿勢に断固抗議します」と述べ、愛媛玉串料訴訟の最高裁判決に触れ、「たとえ感染症拡大のような危機を理由にしても、政教分離原則が無視され、宗教法人や宗教団体の自主独立性が侵されることがあってはなりません」と強調。今後、追加の支援政策が整えられる場合にも、宗教法人や宗教団体を対象とすることがないように強く要請した。