「正論のアドバイス」はニンニクのようなもの【聖書からよもやま話350】

主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、ヨブ記の22章です。よろしくどうぞ。

ヨブ記 22章1〜2節

ナアマ人ツォファルは答えた。
こうだから、苛立つ思いが私に応答させるのだ。
私の心の焦りのゆえに。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

人生のどん底まで叩き落とされてしまったヨブは、神様に「どうしてこんなことするんですか!」と文句をたくさん言いました。するとヨブを見舞いに来ていた3人の友人たちは「そんなこと言ってはいけない!」と彼にお説教を始めました。

落ち込んでいる時に、正論で説教されるほど嫌なことはありませんよね。「そんなのは分かっているけど、お願いだから今言わないでよ。今はちょっと放っておいてよ。ただ黙って近くにいてくれるだけでいいし、それが何よりありがたい。アドバイスなんて要らない」とか思ってしまいますよね。

アドバイスって、する側は良かれと思ってするんですけど、タイミングを間違えると、される側からするとかえって心がしんどくなってしまったりするものです。「解決を求める男性と共感を求める女性」なんてよく言われますけれど、男性女性という枠は関係なしに、「共感を求める人」と「解決のためにアドバイスする人」のすれ違いって往々にして起こるものだと思います。ヨブと友人たちの関係においても、彼らはみんな男性でしたが、同じことが起こっているんです。

ヨブは辛い境遇にあって、友人たちに寄り添って欲しかったのだと思います。しかし友人たちは「正論のアドバイス」を始めてしまいました。きっとそれはヨブにとってはかえって辛いものだったでしょう。しかも、その友人の一人ツォファルは「苛立つ思いが私に応答させるのだ」と、つまり「ヨブ、お前の態度にはイライラするぞ!もっとちゃんとしなきゃだめだ!」と、寄り添うどころか追い詰めるようなアドバイスをしてしまっているんです。

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UnsplashMike Kenneallyが撮影した写真

落ち込んでいる時に、苛立った人から正論でアドバイスされる。

・・・想像しただけでしんどい。

でも僕たちもついこのツォファルと同じことをしてしまいます。良かれと思ってアドバイスして、それが聞かれないとイライラしたり、もどかしくなったりします。正論は大切なものですが、それがいつも適切かどうかは話が別です。

たとえばニンニクは確かに栄養が豊富で滋養強壮の役に立ちますが、弱りきった人に食べさせたらかえって体を壊してしまいます。ある程度元気になってからでなくてはニンニクを食べることはできません。同じように弱りきっている人に正論をぶつけたら、余計に心が弱ってしまいます。ある程度元気になってからじゃなくては正論は受け止められないんです。

「病気なのか!じゃあニンニクを持ってきたから食え!さぁ食え!ほら食え!なに?食えないだと!?いいから食え!イライラする奴だな!なんで食わないんだ!こんなに栄養のあるものを持ってきてやったのに!そんなだからお前は病気になるんだ!さぁ食え、食わないか!」と、ツォファルのやっていることはこんなことだったんだと思います。

僕もこんな「ニンニクの押し付け」をしてしまわないように、気をつけなければなと思います。

 

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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