6月18日「神からいただいた恵みによって」

わたしは、神からいただいた恵みによって、熟練した建築家のように土台を据えました。(コリントの信徒への手紙I 3章10節)

パウロは今日の聖句によって、教会の土台の重要さを語る。教会の土台はイエス・キリストである。熟練した建築家のように土台を据えるとは、「十字架につけられたキリストを宣べ伝え」(1・23)ることである。すなわち、十字架において体を裂き、血を流して人の罪を贖(あがな)ったキリストの福音が正しく宣べ伝えられるところに、教会は建てられる。教会は十字架の主イエス・キリストを仰ぎ、死に至るまで父の御心(みこころ)に従って歩まれた主イエスの後に従う者たちの群れである。主イエスは「わたしの後に従いたい者は、自分を捨て、自分の十字架を背負って、わたしに従いなさい」(マルコ8・34)と言われる。教会は十字架の福音を宣べ伝え、十字架の道を歩まれた主イエスの苦しみにあずかって、神の愛を証しする。

病気のいやしや奇跡を売り物にする教会、音楽などの楽しみばかりを提供する教会がある。これによって大勢の人を集めても、十字架の福音が宣べ伝えられ、十字架のキリストに従うことがないならば、それは教会とは言えない。教会の土台は十字架につけられたキリストである。この土台の上に建てられなければ、教会は神を人間の願望に従わせるご利益宗教か、苦難を厭(いと)うサロンになってしまう。

ゆえに、パウロは今日の聖句に続けて、「おのおの、どのように建てるかに注意すべきです」と言う。彼はコリント教会の信徒たちに、教会の土台である十字架の福音にしっかりと立ち、神を自分の願望に従わせる「肉の人」でなく、十字架の主に従う「霊の人」となるようにと勧める。

 






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