【ウクライナ侵攻】 キリスト教大学など教育機関も相次いで声明

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ロシア軍によるウクライナ侵攻を受けて、全国のキリスト教主義学校をはじめとする各教育機関も相次いで声明を発表した。

東京基督教大学(山口陽一学長)は3月2日、「ウクライナのための祈り」を発表。「Stand in the Gap 破れ口にキリストの平和を」をコンセプトに歩む同大として、「世界に深刻な『Gap(破れ口)』が広がるウクライナの人々のために平和を祈りましょう」と呼び掛け、「戦争が世界に拡大することも、核兵器が使われることも決してありませんように」「ウクライナの秩序が回復し、人びとが安全を取り戻すことができますように」「SNSなどで繋がる世界の平和を願う祈りと行動が、戦争を止める力となりますように」などの祈祷課題を挙げた。

聖学院大学(清水正之学長)は3月2日、「ロシアによるウクライナ侵攻について」と題する学長メッセージを発表。「常に自由と民主主義を擁護する立場」を取ってきた同大として、「このような事態を収束させ、平和的解決を実現するために、関係者や国際社会が最大限の努力を払うこと」を求めると共に、「ウクライナおよび他の場所で不当な暴力に晒されている人々や不当な影響を被っている人々への連帯を示し、そのような人々を保護するために必要な支援」を行うことを宣言し、「私たち自身に瑕疵や責任が全くなかったとは考えられません。私たちもこのたびの事態を真摯に問い直し、どうすべきであったのかを深く反省することで、人々が不当な暴力に晒されることのない世界の形成に寄与していきたい」との姿勢を明らかにした。

フェリス女学院大学(荒井 真学長)は3月2日、「フェリス女学院大学は、あらゆる武力行使に対して反対します」との声明を発表。今回のロシアによる侵攻は、「第二次世界大戦の惨禍を教訓に」築き上げた「平和的な対話と交渉により政治問題を解決するためのシステム」を無にするもので、「人々や国々の自由意思と多様性と幸福追求を否定」する武力行使を非難。「For Others」の教育理念を有する同大学として、「計り知れない被害と苦難を受けた人々と連帯し、平和的な解決を強く望みます」と表明した。

青山学院(堀田宣彌理事長)は3月4日、系列校の各代表者による連名で声明を発表。「地の塩、世の光」をスクール・モットーとし、すべての人と社会とに対する責任を進んで果たす人間の形成を目的とする同学院として、「すべての人々の尊厳が守られることを希求」。ウクライナの人々、および戦争に反対し、平和を求めるロシアの人々への支援を開始すると宣言。「ウクライナの平和を願う声、祈りの声を共にあげるなら、それは勇気と連帯を生み、確かな力となり私たちを動かし大きな変革を起こすと信じます。平和を作りだすために、戦争に反対し、平和を願い求める祈りの声を共にあげましょう」と呼び掛けた。

西南学院(今井尚生院長)は3月4日、「ウクライナにおける平和回復への願いを発表。「真理を探求し、平和を創り出す人間の育成」を教育理念に掲げ、創立100周年にあたって公表した平和宣言においても、「国際社会の真の一員となり、『平和を実現する人々』の祝福の中に生きる者となる決意を表明」した同学院として、「侵攻と破壊による嘆き苦しみの中にある人々およびこの惨事に巻き込まれて苦しむすべての人々の心に寄り添う者でありたい」とし、「戦争という暴力による解決ではなく、対話による平和的な解決が可及的速やかになされるよう」強く要望した。

関西学院大学(村田治学長)は3月4日、「ロシア政府によるウクライナへの軍事侵攻について」と題する学長メッセージを発表。「今まさに人々が自らの命を脅かされる不安と恐怖、そして愛する者を失うなどの大きな悲しみの中にあること」を深く憂慮した上で、「『Mastery for Serviceを体現する世界市民』の育成を目指し、人々の平和と幸福を希求」してきた同大として、「戦闘の即時停止と、対話による速やかな平和的解決」と「国際社会が団結してこの危機に対応し、人々の人権と多様性を尊重し、全ての人々の尊厳が守られる世界が再び戻ること」を希求した。

他にも、茨城キリスト教学園、桜美林学園、沖縄キリスト教学院、鹿児島純心女子学園、関東学院、尚絅学院、上智学院、清泉女子大学、東北学院、南山学園、ノートルダム女学院、広島女学院、北星学園、桃山学院、酪農学園、ルーテル学院などが学長などによる公式の声明を発表している。

声明以外の募金活動なども含め全国の関係学校による反応を、名古屋学院大学チャプレンの柳川真太朗氏が「ウクライナ侵攻に関してメッセージを発信しているキリスト教主義学校一覧」としてまとめている。
https://note.com/ya78na/n/n2eb5937495ac

各声明の全文は以下の通り。

ウクライナのための祈り

ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、刻々と戦争犠牲者が出て、第三次世界大戦の端緒となりかねない危機的状況が続いています。民族紛争や対テロ戦争でも悲惨なことは起きてきました。しかし、国連の安保理事国が戦端を開き、隣国に侵攻したということは、これからの世界の秩序に大きな影響を与えることです。今、戦火の中で殺され悲しむ人々がいます。戦争が続くと憎しみの連鎖が、戦争の終結を難しくします。戦略核兵器の使用や威嚇、ハイブリッド戦争という新たな危機をくい止めなければなりません。

私たちは、「Stand in the Gap 破れ口にキリストの平和を」をコンセプトに歩んでいます。世界に深刻な「Gap(破れ口)」が広がるウクライナの人々のために平和を祈りましょう。

「剣をもとに収めなさい。剣を取る者はみな剣で滅びます」マタイ26章52節

神よ、ロシア軍による侵攻を一日も早くやめさせ、撤退させてください。

・ロシアと各国の指導者を、戦争の終結と平和のために働かせてください。
・ロシアとウクライナの教会を守り、平和を作り出す者たちとして用いてください。
・難民となった人々、特に子どもや女性たちを守り、必要な助けをお与えください。
・兵士たちが、殺し合うこと、市民を殺すことを忌み嫌うようにさせてください。
・悪しき者が、人びとの憎悪や復讐を増幅させ、連鎖させないようにしてください。
・戦争が世界に拡大することも、核兵器が使われることも決してありませんように。
・ウクライナの秩序が回復し、人びとが安全を取り戻すことができますように。
・SNSなどで繋がる世界の平和を願う祈りと行動が、戦争を止める力となりますように。

2022年3月2日
東京基督教大学 学長 山口陽一


ロシアによるウクライナ侵攻について

 聖学院大学を代表して、ロシアによるウクライナ侵攻を強く非難するとともに、ロシアが即座に軍事行動を停止し、ウクライナから全ての兵を撤退させることを求めます。

このたびの軍事侵攻は武力による一方的な現状変更を目指すものであり、国家主権への暴力的侵害です。重大な国連憲章違反でもあります。また、ロシアは、核兵器の使用も辞さない姿勢を示すことで、国際社会の行動を牽制しながら隣国に侵攻しました。こうした核兵器による威嚇は、世界平和への深刻な脅威であると言わざるを得ません。ウクライナで人々が不当な暴力に晒されているのみならず、全ての人々の平和が脅かされています。

聖学院大学は、常に自由と民主主義を擁護する立場を取ってきました。このような事態を収束させ、平和的解決を実現するために、関係者や国際社会が最大限の努力を払うことを求めます。また、ウクライナおよび他の場所で不当な暴力に晒されている人々や不当な影響を被っている人々への連帯を示し、そのような人々を保護するために必要な支援を行います。

さらに、なぜこのような事態に至ってしまったのか、未然に防ぐことはできなかったのか、私たち自身に瑕疵や責任が全くなかったとは考えられません。私たちもこのたびの事態を真摯に問い直し、どうすべきであったのかを深く反省することで、人々が不当な暴力に晒されることのない世界の形成に寄与していきたいと考えています。

2022年3月2日
聖学院大学 学長 清水正之


フェリス女学院大学は、あらゆる武力行使に対して反対します

フェリス女学院大学は、あらゆる武力行使に対して反対します。

第二次世界大戦の惨禍を教訓にして、全世界は、平和的な対話と交渉により政治問題を解決するためのシステムを築き上げてきました。今回の侵攻はそのような努力を無にするものです。武力行使は、人々や国々の自由意思と多様性と幸福追求を否定します。
また戦争は、人権侵害と環境破壊の最たるものです。

「For Others」の教育理念を有するフェリス女学院大学は、計り知れない被害と苦難を受けた人々と連帯し、平和的な解決を強く望みます。

フェリス女学院大学学長 荒井 真


平和を求める願いと祈りの声を
ロシア政府のウクライナ武力侵攻に抗議し、すべての人々の平和的生活を希求します

 平和の祭典と呼ばれるパラリンピックの開催を前に、平和と真逆な最も忌むべき行為、ロシア軍のウクライナ武力侵攻が開始されました。戦争によって生きることが突然閉ざされ、人々のこれまでの生活が無残にも引き裂かれています。幼い子どもたちの命も奪われ、親たちの慟哭がウクライナの各地で起こっています。戦争が奪っていくのは、それが兵士であれ民間人であれ、敵であれ味方であれ、殺されてはならないかけがえのない命です。ロシア軍の兵士の命も奪われています。暴力や武力によって生まれるのは、深い悲しみと憎しみ、嫌悪と敵意です。

 「地の塩、世の光」をスクール・モットーとし、すべての人と社会とに対する責任を進んで果たす人間の形成を目的とする青山学院は、すべての人々の尊厳が守られることを希求します。そしてそれを破壊する暴力や抑圧に反対します。ロシア軍は即刻、攻撃を停止し、ウクライナから退去しなければなりません。

 青山学院は、ウクライナの人々を支援します。戦争に反対し平和を求めるロシアの人々を支援します。支援活動を開始し、ウクライナの平和を祈り続けます。ウクライナの平和を願う声、祈りの声を共にあげるなら、それは勇気と連帯を生み、確かな力となり私たちを動かし大きな変革を起こすと信じます。平和を作りだすために、戦争に反対し、平和を願い求める祈りの声を共にあげましょう。

青山学院理事長 堀田 宣彌
青山学院院長 山本与志春
青山学院大学学長 阪本 浩
青山学院高等部部長 渡辺 健
青山学院中等部部長 上野 亮
青山学院初等部部長 中村 貞雄
青山学院幼稚園主事 石橋 エリ


ウクライナにおける平和回復への願い

キリスト教を教育の根幹とする西南学院は、教育理念として「真理を探求し、平和を創り出す人間の育成」を掲げており、2016年の創立百周年にあたって公表した平和宣言においても、西南学院で学ぶ者たちや教職員は国際社会の真の一員となり、「平和を実現する人々」の祝福の中に生きる者となる決意を表明しています。

その理念のもとに集う者にとって、現在ウクライナの地で起きている惨事を見過すことはできません。侵攻と破壊による嘆き苦しみの中にある人々およびこの惨事に巻き込まれて苦しむすべての人々の心に寄り添う者でありたいと願います。そして、戦争という暴力による解決ではなく、対話による平和的な解決が可及的速やかになされるよう強く望みます。一日も早くウクライナに平和が戻ることを願い、学院一同心を合わせて祈ります。

西南学院
院長 今井尚生


ロシア政府によるウクライナへの軍事侵攻について

ロシア政府のウクライナへの侵攻によって、私たちは新たな大きな危機に直面しています。私たちの目の前で、武力の行使による凄惨な戦闘が人々の命を犠牲にし、さらに多くの人々が国外への避難など、不自由な生活を余儀なくされています。私たちは、今まさに人々が自らの命を脅かされる不安と恐怖、そして愛する者を失うなどの大きな悲しみの中にあることを、深く憂慮します。

関西学院大学は、“Mastery for Serviceを体現する世界市民”の育成を目指し、キリスト教主義の大学として常に人々の平和と幸福を希求してきました。それ故に、自らの主張を通す手段としての武力行使を認めません。この戦闘の即時停止と、対話による速やかな平和的解決を強く求めます。

私たちは、戦争ではなく平和を祈願し、実現する者でありたいと願います。国際社会が団結してこの危機に対応し、人々の人権と多様性を尊重し、全ての人々の尊厳が守られる世界が再び戻ることを心から祈ります。

関西学院大学
学長 村田 治

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