セルビア正教会の新府主教就任で大規模デモ モンテネグロ

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バルカン半島の小国モンテネグロで9月5日、セルビア正教会のジョアニキジェ新府主教就任に抗議するデモ隊と警官隊が衝突し、約50人が負傷した。警察はデモ参加者14人を逮捕した。AFP=時事通信報道を参考に紹介する。

デモ隊は4日、セルビア正教会本部がある旧首都ツェティニエにつながる道路を封鎖した。警察は5日、催涙ガスなどを使用して、就任式が行われるツェティニエの歴史的な修道院からデモ隊を排除。新府主教は警察の警備に守られ、ヘリコプターで修道院に到着した

モンテネグロは2006年にセルビアから独立したが、人口約62万人の3割はセルビア人だと自認している。モンテネグロは独立すべきでなかったと考える人もいる。

こうした中、国内最大宗派のセルビア正教会が隣国セルビアの国益のために動いていると批判する声がモンテネグロにはあり、新府主教の就任をめぐって民族間の緊張が高まっている。

ミロ・ジュカノビッチ大統領の社会主義者民主党は、デモ隊への支持を表明している。大統領は、セルビアとセルビア正教会が「モンテネグロとその国民、国の保全を否定している」と批判している。

一方、ズドラブコ・クリボカピッチ首相は、ジュカノビッチ大統領が政治目的で民族間の緊張を故意にあおっていると非難している。(CJC)

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