ベルリンでマスク着用拒否に「中指立てる」広告が物議 2020年10月19日

キリスト新聞社ホームページ

 独ベルリンの観光局が10月13日、新型コロナウイルス対策のマスク着用を拒否する人々に対して、高齢女性が中指を立てる広告キャンペーンを立ち上げた。英公営メディアBBCは、ドイツ国内の一部から侮辱的だとの声が上がるなど、物議を醸している、と報じた。

 「マスクを着けないすべての人に人差し指を立てよう」と書かれたポスター広告には、マスクを着けた女性があしらわれている。この女性が実際に立てているのは中指だ。このサインは、強い怒りや侮辱などを示す。

 ベルリン観光局「ヴィジット・ベルリン」は、キャンペーンについて、高齢者の健康を守ることの重要性を強調するのが狙い、としている。「私たちは新型コロナウイルス対策のルールに従う」と題した広告は、地元紙に掲載され、すぐにソーシャルメディアで拡散された。

 「ヴィジット・ベルリン」のクリスチャン・テンツラー広報担当は、このポスターはより広範なキャンペーンの一環であり、ベルリン市内のルールを人々に再認識させるためのもの、と説明した。「ほとんどのベルリン市民や訪問者は新型ウイルス対策のルールを尊重し、従っているが、一部の人は守っていない。こういった人たちが高齢者や重症化リスクの高い人々の命を危険にさらしている」と、テンツラー氏は「我々はこの問題に注目してもらおうと思った。これが、挑発的なモチーフを選んだ理由だ」とBBCに語った。

 しかし、このキャンペーンは万人受けはしていない、とBBCはベルリンの地元紙ターゲス・シュピーゲルのロレンツ・マーロルト編集長も、「当局は効率よく制御できる厳格で明確なルールより、人を侮辱する方がうまくいくと考えているようだが、完全に失敗に終わった」と語ったことを紹介している。

 






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