12月14日 サムエル下7章13〜14節

この者がわたしの名のために家を建て、わたしは彼の王国の王座をとこしえに堅く据える。わたしは彼の父となり、彼はわたしの子となる。
サムエル下7章13〜14節(参照箇所同書7:1〜17)

救い主は、ダビデの子孫から生まれるとの預言は、ユダヤ人にはよく知られていました。その預言を預言者ナタンがダビデに告げる言葉です。メシアは王としておいでになるとの預言は、イスラエル民族を統一し、国家をつくり上げた、王ダビデと重なるものがあったものと思われます。しかしながら、彼が如何に政治的に優れた王であったとしても罪人であることからは逃れることはできませんでした。彼は、この預言を聞いて、「あなたは僕にこのような恵みの御言葉を賜りました」(28節)と感謝するほどでありながら、ウリヤの妻バト・シェバを寝取るほどの罪人であり、預言者ナタンから激しくこれを叱責され、悔い改めの告白をする、人間でありました。

この預言の成就としてのメシアの真の姿は、主イエスが王なるメシアとして、エルサレムに入城されたとき、明らかにされたと言うべきでしょう。人々からダビデの子にホサナと迎えられているにもかかわらず、ろばの背にまたがり、十字架の死へと歩を進められる姿に、ダビデの罪にも責任を取りつつ、神の国の王として人々の罪を負う、メシアの姿を見るからです。

賀来 周一

賀来 周一

1931年、福岡県生まれ。鹿児島大学、立教大学大学院、日本ルーテル神学校、米国トリニティー・ルーテル神学校卒業。日本福音ルーテル教会牧師として、京都賀茂川、東京、札幌、武蔵野教会を牧会。その後、ルーテル学院大学教授を経て、現在、キリスト教カウンセリングセンター理事長。

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