12月7日 ユダ1章3節

あなたがたに手紙を書いて、聖なる者たちに一度伝えられた信仰のために戦うことを、勧めなければならないと思ったからです。
ユダ1章3節(参照箇所同書1:1〜25)

 

心に思っていることを文字に表わして言語化する作業は、心理相談の世界で多く用いられます。ときには、問題を抱えている、自分自身に宛てて自分が手紙を書くという作業をすることもあります。そうすることで、なにか問題なのか、何と対決しなければならないかが、はっきりしてくるのです。

この手紙の著者も、日頃から考えていることを手紙に書き表わし、手紙の宛名人に信仰とは何かをはっきりさせたいのです。短い手紙の中に、旧約の歴史から説き起して、キリストに至るまでを書いたのは、信仰とは何かを確かにしたいとする、彼の思いを伝えています。とくに彼は信仰のための戦うことを勧めているのですから、なおのこと、信仰は何と対決すべきかを明確にする必要がありました。

ユダの手紙は、数分もあれば読み終わってしまう、短いものです。しかし、その短さがかえって、信仰とは何かを確かなものにしていることに気付かせます。また信仰とは、何と対決しなければならないかも明らかにしているのです。

加えて言えば、自らの信じるところを手紙に書いて、相手に伝えるようにとわたしたちに勧めているとも言えるのではないでしょうか。

賀来 周一

賀来 周一

1931年、福岡県生まれ。鹿児島大学、立教大学大学院、日本ルーテル神学校、米国トリニティー・ルーテル神学校卒業。日本福音ルーテル教会牧師として、京都賀茂川、東京、札幌、武蔵野教会を牧会。その後、ルーテル学院大学教授を経て、現在、キリスト教カウンセリングセンター理事長。

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