思い出の杉谷牧師
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信仰を封印して、神に創られた人間の愛おしさを描く 下田ひとみ『落ち葉シティ2…
クリスチャンや教会が出てこない物語でも、ある人はそこに神様の愛を感じ取って、私のほかの作品も読み、教会に行かれたと聞…
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【毎日連載・最終回】思い出の杉谷牧師(18)下田ひとみ
18 わしにもわからん私は思い出していた。20年前、教会に行き始めた頃、私はどうしても神が愛であるということが信じら…
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【毎日連載】思い出の杉谷牧師(17)下田ひとみ
17 気管切開したキリスト先生は年をとった。禿(は)げたり薄くなったりすることのなかった髪は、文字通り雪のように波打…
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【毎日連載】思い出の杉谷牧師(16)下田ひとみ
16 忘れられない説教(2)「イエス様は私たちを招いてくださいます。罪人の私たちを。私たちはよく失敗をする者です。同…
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【毎日連載】思い出の杉谷牧師(15)下田ひとみ
15 忘れられない説教(1)春が終わり、やがて迎えた暑さきびしい夏も行き、季節は秋に入った。風が教会の庭の木を揺らし…
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【毎日連載】思い出の杉谷牧師(14)下田ひとみ
14 家に帰してあげたかった雪深い山陰の地にも、やがて春は訪れた。家庭集会の帰り道だった。私は先生の運転する車にひと…
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【毎日連載】思い出の杉谷牧師(13)下田ひとみ
13 駐車場での徹夜の祈りある夜、私たちは臨時で集まり、武森さんという信徒のために祈っていた。もともと病弱で入退院を…
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【毎日連載】思い出の杉谷牧師(12)下田ひとみ
12 早天祈祷会その年の冬は雪が多かった。そのためか日曜の礼拝に、また水曜の祈祷会、各々の諸集会に集まる度(たび)に…
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思い出の杉谷牧師(11)下田ひとみ
11 キャロリング凍るようなイブの夜だった。私たちはキャロリングをするために教会に集まっていた。ピアノを囲んでの練習…
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思い出の杉谷牧師(10)下田ひとみ
10 クリスマス劇の名演こんなクリスマス会もあった。それは教会学校にきている子供たちのクリスマス会で、この日1番のメ…
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思い出の杉谷牧師(9)下田ひとみ
9 刑務所のクリスマスその中に、刑務所のクリスマス会というのがあった。刑務所の教誨師(きょうかいし)をしていた杉谷先…
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思い出の杉谷牧師(8)下田ひとみ
8 教会の春夏秋冬教会には1年中いろいろな行事があった。正月の元旦礼拝。この日ばかりは日本人らしく、教会にも着物姿の…
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思い出の杉谷牧師(7)下田ひとみ
7 ストラウム先生を送るためにストラウム先生のお父さんは、先生が鳥取の教会に赴任していたこの時に、天に召された。その…
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思い出の杉谷牧師(6)下田ひとみ
6 ストラウム先生の天国ある冬の夜のことである。そのころ求道者の香奈江さんはストラウム先生にルターの小教理を学んでい…
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思い出の杉谷牧師(5)下田ひとみ
5 ノルウェーの宣教師教会にはノルウェーにある本部から、1、2年の任期で宣教師が派遣されてきた。神戸にある日本語学校…
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思い出の杉谷牧師(4)下田ひとみ
4 今度生まれるのも男だで夏がきた。日傘をさした新谷さんや麦藁(むぎわら)帽子の西村さん、ベビーカーを押した聡美さん…
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思い出の杉谷牧師(3)下田ひとみ
3 見ると聞くでは大違いその2年前、伝道師時代に、やはり伝道師であった今の奥さんと結ばれる。先生の新婚時代には、ちょ…
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思い出の杉谷牧師(2)下田ひとみ
2 死んでもいい先生は旧日本軍の激戦地、西部ニューギニアから、死線を彷徨(さまよ)い、奇跡的に生還した復員兵のひとり…
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【インタビュー】作家・下田ひとみさん 小説の作り手として、万物の造り手である…
昨年7~8月、本誌に連載された小説「月の都」に続き、12月1日からエッセイ「思い出の杉谷牧師」の連載が始まる。執筆さ…
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思い出の杉谷牧師(1)下田ひとみ
作家の下田ひとみさんは、生まれ育った鳥取市にある西日本福音ルーテル教会・鳥取福音ルーテル教会に21歳の時から通い始め…