【米クリスチャニティ・トゥデイ】ブラジルのサッカー、W杯で勝ってもイエスに感謝は禁止

100%イエス?

クリスチャン選手がフィールド上やソーシャル・メディアで自分の信仰をオープンに表して喜びを表現する一方、ブラジルの新ペンテコステ派の教会はイメージアップのため、あからさまに自教会の有名選手を使い始めている。

たとえばヘナセー(「もう一度生きる」の意)教会の広告には、当時、同教会に所属していたサッカー界のレジェンド、カカの画像がよく使われていた。また、サハ・ノサ・テハ(「私たちの国を癒やしてください」の意)教会は、多くの著名なアスリートを惹(ひ)きつけている。同教会は、ブラジルの大都市、それもトレンドの最先端を行く地域に数多くの拠点を持っており、繁栄の福音を語っている教会だ。この教会の礼拝には、自由奔放な性生活で悪名高いロマーリオさえ、前妻と一緒に参加したことがあった。

ブラジルでは、プロテスタントが成長する一方、キリスト教の伝統的な価値観の一部が文化的に緩(ゆる)んできている。このことを最も如実に体現しているのがネイマールだ。2016年リオデジャネイロ・オリンピックのサッカーでブラジルが優勝した際、ネイマールは「100%イエス」と書かれたヘッドバンドをして表彰台に上がった。このように信仰心を誇示したものの、ネイマールには婚外子やよく知られた女性遍歴があるため、物議をかもした。

クリスチャンのサッカー・ファンが恐れているのは、サッカー選手がせっかく神様の話をしても、一部の選手は自らの行動のせいで、かえってその話の価値を下げてしまうということだ。

リオデジャネイロにあるプロテスタント教会の牧師、ルイス・パウロ・ホシャ・デ・マットスは次のように語る。「フィールド外での選手による反道徳・非倫理的行為は非常に有害です。神を畏(おそ)れていると語っている人がそういうことをすると、人は強く非難します。クリスチャンにとって、富や名声は常に危険なもの。サッカー選手にはあまりクリスチャンだと表明しないでいただきたい。そして、もっと聖書の基準に従ってほしいです」

中には、信仰と行動の一致を人々が見ていることを自覚しているクリスチャンのスター選手もいる。2002年W杯ナショナル・チームでミッドフィールダーとしてプレーしたカカは次のように語る。「私はできるかぎり聖書的価値観に従うようにしています。そして、神様が私の人生にしてくださったことを人に見せようと努めています」

信仰を人生の中心に据えて他のことに優先させていくことは、サッカー選手にとってとても難しいことだ。そのため、アスリーツ・オブ・クライストのような団体が、バイブル・スタディーやチャプレンの派遣といったかたちで選手をサポートしている。(次ページに続く)

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